黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

【チャイナウォッチャーとしての開高健】(序)『過去と未来の国々』を解読する

高校生の時以来、ずっと「中国とは何か?」ということばかり考え続けている。

そのために、留学して中国語を学んだり、中国に住んでみたり、日々、中国に関するニュースや本を読んでいるのだけれど、長年こういうことばかり繰り返しても、未だによくわからないのは、中華人民共和国成立(1949年)から日中国交正常化(1972年)までの中国がどのようであったのか…ということだ。

1949年から1972年の中国がどうであったのか…というのは、当時中国で暮らしていた人、行ったことのある人の多くがまだ存命中である。本を読んで知ったつもりでいたら、当時の中国を体験した人に会った時、自分の知識が生半可なものであったことを思い知らされる。なので、当時を知る人に会うと、根掘り葉掘り、昔話を聞くことにしている。

この時期の中国を、日本で発行されている本で知ろうとすれば、社会的な出来事…大躍進やら文革…などを俯瞰するのがほとんどで、個人の視点で当時の生活や社会の様子を知ることができる記録がほとんどない。

あったとしても、中国人の記録を翻訳を通じて読むぐらいか。そして、この時期を扱った記録は、極端なバイアスがかかったものが少なくない…というのが現状である。

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カメラとレンズの防滴性能について(ニコンの場合)

▲なぜかこのニコンD40の記事に毎日たくさんのアクセスがあります。ケゲンに思い調べてみたら、今グーグルで「D40」を検索すると、この記事がかなり上位に出てくるのですね。

今でもD40に根強い人気があるのは嬉しいけど、そんな名誉あるカメラの名前を検索にかけると、私の記事が出てくるのはちょっと気恥ずかしいです。

今年の8月1日にD40は部品保有期限が終了し、その直後に私のD40の故障が発覚したので大急ぎで修理に出しました。

無事に修理が完了し、新品のようになって帰ってきましたが、次に壊れるともう修理は不可能です。

残念ながら、D40は今後自宅内で物撮り専用に使うことにしました。

では、今後、外に持ち出して…私の場合は主に中国での旅行に持ち出して…使用するカメラはどうしたらいいのか。それをこの1ヶ月ほど、悩み続け、色んな人の意見を聞いてみました。この記事はその記録になります。

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北朝鮮海域で活動する中国漁船の謎…中国黒社会と北朝鮮軍、金正恩との関係

毎日、中国のニュースをチェックしていると、北朝鮮当局に中国漁船が拘束されたとか、韓国海警が中国漁船を捕まえたとか、そういうニュースをよく目にします。

前から、あのあたりで活動する中国漁船は、一体どういうことになっているのか気になっていたのですが

▲こちらのニュースで詳細が解説されていましたので、こちらでもご紹介しようと思います。

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【南京大虐殺の犠牲者名簿】「嘆きの壁」に刻まれた1万人のソースを探る

▲以前書いたこちらの記事。『南京大虐殺』では、犠牲者の数として繰り返し「30万」という数が強調されるものの、実際のところ中国側の専門家は、「30万の犠牲者を、1つ1つ数えきることは出来ない」と断言し、調査により判明しているのは1万6千ほど。そして、南京大虐殺紀念館にある『嘆きの壁』には、10505名の犠牲者名しか刻まれていない(2014年12月時点)…という内容でした。

この記事に関して、ブログの読者から、10505名の犠牲者のソースと内容について質問があったので、ブログ記事として回答を公開しておきます。

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中国人がモスクワにキャビア22kgを密輸

▲先日の、ロシアに「素晴らしい生活」を求めて、密入国する中国少年の記事は、多くの方に読んでいただけましたが、その後も、他にロシアでの「素晴らしい生活」ネタはあるんじゃないかな…と思いながらニュースを読んでいると、表題の件を見つけました。

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【中国宗教弾圧】「家庭教会」とは何か?

▲新疆でキリスト教徒が逮捕された…というニュース。

新疆ウイグル自治区といえば、ウイグル人が多くて、イスラム教の印象が強い地域ですが、上掲のニュースで出て来る霍城も和田も、新疆の国境に接する地域で、20以上の民族を抱えていますから、宗教も多様なのでしょう。

ニュースを要訳すると、

霍城の方は、家庭教会の女性信者が集会に参加しただけで「集団騒乱社会秩序罪」で逮捕され、和田の方は、公安が「検査」を行ったところ、キリスト教信者の夫婦の家の壁に十字架がかけられているのを見つけ、それから夫婦を逮捕し、家族を逮捕し、大家を逮捕したそうです。たぶん、家の壁にかけられた十字架を「家庭教会」の物的証拠と見なされたものと思われます。

ただ、上掲のリンク先の写真をよく見ると、非常に気になるのですね。

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▲こちらは霍城とも和田とも関係なく、北京の家庭教会の写真なのですが、壁には大きな十字架が…あれ?これはよく見ると…

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中国の少年が「素晴らしい生活」を求めてロシアに密入国する理由

▲17歳の中国の少年が、「素晴らしい生活」を求めてロシアに越境し、ロシアの国境警備隊に逮捕…というニュース。

GDP世界第2位の中国から、12位のロシアに密入国して、「素晴らしい生活」はあり得るのか?…気になりましたので、ちょっと調べてみることにしました。

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沖縄の城跡から出土したローマ帝国のコインと国際貿易港ザイトン

最近は、沖縄の動向が日中関係に及ぼす影響が非常に気になるので、沖縄タイムスと琉球新報を毎日ネットで読んで、気になるニュースをツイートしているのですが、残念ながら、これを不快に思う人が少なからずおります。

沖縄の地元メディアを嫌悪する立場の人もいるし、沖縄の様々な問題について論ずる時は、保守派の立ち位置を旗幟鮮明にして、彼等と一緒に中傷罵倒していないと「敵視」してくる人もいて、沖縄のニュースをツイートするのは結構面倒です。私はあくまでも中国と関わりがあると思ってツイートしているだけなのですが…。

では今回、沖縄の城跡で出土したローマ帝国のコインが中国と何の関係があるのか…このニュースを見た瞬間に、ザイトンと関係があるのでは…と私は考えました。

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LaowaとYongnuo…中国製レンズ、2つの方向性

 昨日、話題になったツイートはこれでした。26日の21時にツイートしたのですが、現時点(27日朝)で既に130RTを越えています。

誰も見ないだろう…と思いながら、自分自身の記録のためにツイートしたのですが、思いの外、多くの人々の関心を集めたようです。

それにしても、このレンズ…栗林慧さんの「虫の目レンズ」を商品化したものなんでしょうかね…

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中国の電源プラグの悩み

ツイッターで中国の電源プラグに関する質問がたびたび出てくる。

毎回似たような回答をしているので、こちらでまとめておこうと思う。

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▲中国でよく見かけるコンセントの穴はこんなの。

▲こちらに詳しく説明されている。

写真のは、タイプAタイプCタイプIに対応したものだ。日本と同じタイプAに対応しているので、日本から持っていった電気製品でも電圧さえ合えば使える。

ただ、たまにタイプIの穴しかないところがあって、そういう時には変換アダプタが必要になる。でも、最近はそれで悩むこともほとんどなくなった。

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【疑問】中国では清朝を扱ったテレビドラマが多いけど、なぜ元朝のは無いの?

中国は異民族王朝の清朝(満州族)の皇帝を主人公にしたドラマが多いのに、なぜか元朝(モンゴル族)の皇帝を主人公にしたドラマが無い。
これってどういうこと?

ツイッターで、このような疑問を見つけた。

私も、これは以前から気になっていたけど、いつかは調べようと思いながら、ずっと先延ばしにしていた。

昨日、簡単な訳をツイートしたけれど、地味に好評だったので、こちらに詳細な内容を記録しておこうと思う。

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【100均で買って良かったもの】トラベル・サウナ用使い捨てブリーフ

旅行している時に、いつも困るのは衣類と洗濯ですね。

一日中、あちこち歩きまわって、疲れ切っているけれど、着ているものは汗と汚れにまみれている。

替えの衣類はあっても、汚れたままにしておくと臭くなる。毎日せっせと洗濯するしかありません。

夏場は、速乾性Tシャツであれば、ちょっと洗って干しておけばすぐに乾きます。

冬場は、それほど汗をかかないので、ある程度ごまかしはきく。

しかし、困るのは下着…特にブリーフと靴下ですね。この2つは乾きにくいのです。

でも、ある時、中国のサウナに泊まったら、風呂上がりに使い捨てブリーフをいただきまして、これがなかなか悪くない、素晴らしいシロモノであるのがわかりました。

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以前は業務用のものをまとめ買いしていたのですが、実はこれってダイソーでも売っているのですね。そしてダイソーのものがなかなか使い心地よく、5つセットで売ってくれるので、最近はこれを愛用しています。

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【疑問】なぜ中国では男子の女装に寛容なのに、同性愛には厳しいのか?

▲こちらのブログ記事が大変な反響を呼びました。

今までLGBT関連のことは、ほとんど取り扱ってこなかったので知らなかったのですが、今の日本では広範囲に関心を持つ人がいるようです。色々な立場からのご意見を戴き、大変勉強になりました。

それらの戴いたご意見の中で、中国では男子による女装には寛容だけど、LGBTには厳しい…というのがありました。

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