黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

ティンバーランドのブーツのオールソールをした件

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18年前に香港で買ったティンバーランドのブーツ。中国の各地を旅した思い出のブーツだが、

▲靴底が外れてしまった(´Д⊂グスン

▲アウターソールも剥離してしまった(´Д⊂グスン

▲よく見ると、右の靴の外側のヘリに亀裂も入っている(´Д⊂グスン

18年履いて(このブーツは主に秋冬にしか履かない)充分元は取ったので、新しいものを買おうかとしたが、思い出深いブーツでもある。コロナもようやく終わりつつあるし、久々の中国は、このブーツで行ってみたい。そこで、ダメ元で修理に出すことにした。

この手の靴の修理を悩んでいる人はそれなりに多いみたいなので(私自身もその1人だ)、皆さんの参考になれば…と思い、その概要や修理費用について、こちらに記録しておきます。

【目次】

一軒目の店では修理を断られた

私が居住している地域の靴修理店をググって、修理店へ片っ端に電話してみた。

その内で最も有望そうな修理店に、ブーツを持ち込んだところ、右側の亀裂を見た瞬間に、「これは駄目ですね」とのこと。

一端、この箇所をなんとか修理しても、あの亀裂がどんどん広がったり、別の場所が破れたりするので、修理するだけ無駄とのこと。

亀裂がなければ、ブラックラピド製法でオールソールして計17000円とのことだった。大体、この手の相場では普通の価格であるが、断られたのでどうしようもない。

ただ、何とか方法はないものだろうか?

大手の修理屋さんに持ち込んでみた

そこで、個人経営の修理屋ではなく、大手の修理屋さんにダメ元で行ってみた。

店員さんは、我がブーツを一瞥するなり、険しそうな顔つきになったが、「修理可能」とのこと。

・亀裂部分は革をあてて縫い付けて補修する。

・アッパーにマッケイ縫いでミッドソールを取り付け、ミッドソールにアウターソールを貼り付けるようにする。

・アウターソールはオリジナルに近いコマンドソールを使用する。

・加水分解対策に、ミッドソールとアウターソールを縫って固定することもできるが、それでは今後また同様の箇所に「亀裂」ができれば、修理の際にオールソールが必要になるため、ミッドソールとの縫い付けはオススメしない。

修理には1~2ヶ月かかるとのこと。特に急がないので、それは問題ない。ただ、18年前のブーツなので、見えない部分で深刻な経年劣化が進んでいないか心配。無事を祈りつつ修理に出してみた。

10日間で修理完了!

1~2ヶ月かかると言っていたが、修理出しの10日後に電話連絡あり。あんまり早すぎるので、何か深刻な問題が見つかったかな…と思いつつ、話を聞いてみると、修理完了とのこと。早速引き取りに向かう。

▲前方から見る限り、特に大きな変化はないか。

▲ビブラムコマンドソールを採用した。

▲右側のヘリが裂けていたのは、縫い合わせた上にミッドソールの下側に革をくぐらせることで外目には見えなくなったらしい。履き心地には大きな変化がなかった。

革靴の修理のコスパ

気になる修理費用だが、

・オールソール 13000円

・ミッドソール     3000円

・裂け目補修   2000円

…で、消費税込みで合計19800円だった。

新品だと大体25000円前後で買えるので、費用対効果で考えると、ちょっと考えものですが、18年苦楽を共にしたブーツですから、まぁいいのかな。それと、この手の靴の修理がどれぐらい有効なものなのかを知っておきたかったし、メンテナンスの練習台にもしたかったので、いい勉強になりました。

▲とりあえず履けるようにはなりましたが、かなり汚れが染み込んでいるので、これをどうにかしなくちゃいけませんね。これについてはまた後日、ご報告しようと思います。

靴修理を悩んでいる方々のご参考になれば幸いです。

おまけ:ティンバーランドのソール

修理完了でティンバーランドのブーツを回収してきた時に、取り外したオリジナルのソールをもらってきたので、こちらにて写真をアップしておきます。

▲ティンバーランドのブーツは、セメント製法で作られており、こちらのミッドソールに貼り付けているだけなのですね。経年劣化で変型したり、アウターソールの接着が浮いてきたりする。ティンバーランド共通の持病ですが、この単純な構造のお陰でティンバーランドは安価なのでしょうね。その分、アッパーのレザーにはかなり金をかけているみたいで質がよく、丈夫でソールより長持ちする。だから、ティンバーランドのオールソールはお得なわけです。

▲真ん中に鉄板が入っているのですね。

▲アウターソール。典型的なコマンドソールのパターン。ビブラムのものよりちょっと固めです。私は基本、このブーツを秋冬しか履かなかったので、あまり靴底も減らなかったわけですが、それでも18年もったのだから、充分に丈夫だと思います。