40年前以上に生産され、10年以上前に入手した二眼レフカメラ…海鴎4B。それをちゃんと使えるようにするため、入念な手入れを始めたわけですが、とりあえず着手しやすいところからやろうと思いまして…
▲今回は速写ケースのお手入れをしてみました。
【目次】
(1)各部点検
▲写真だとわかりにくいのですが、購入してから10年以上もお手入れしたことがないので、革表面が乾いた感じです。全然潤いがない。
▲上海の中古カメラ屋の店主に口説き落とされて、これを購入した時に、この革ケースも随分と推されました。店主いわく「中国はカメラを作る技術は日本やドイツにかなわないけど、革製品なら器用な職人がいたから、コイツの革ケースは出来がいいんだ…」と。確かに、そんなに良い革ではないと思うけど、シッカリした作りで、40年以上たっても、まだ全然使える状態です。
▲革ケースにはブローニーフィルムの裏紙の数字を見るための切込みもちゃんとあります。
▲内側。「M」ってなんだろ?
▲前のフタ部分のレンズのあたるところには柔らかい布が貼ってあります。
▲フタをあけて撮影する時に、撮影レンズの前にケースがかぶらないように、ここの部分が折り畳めるような金具が入ってます。
▲折りたたんだところ。店主の言う通り、確かに良い作りなのです。
(2)革のお手入れ
▲エム・モゥブレィのデリケートクリームとKIWIの靴ブラシを用意します。まずはブラッシングで汚れを入念に落としてやります。
▲人間の目には見にくいのですが、古い革にマメにブラシをかけてやると、新鮮な空気を吸い込むのか、革の表面に命が吹き込まれたような感じになります。
それからデリケートクリームを塗ってやるのですが、指で少しずつとって、丁寧に伸ばして伸ばしてすり込んで点というのを何度も繰り返します。
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▲エム・モゥブレィのデリケートクリームは、大体何の革製品にも使えます。つけてもベタつかず、乾くとサラサラした感じ。適度に潤いを与えてくれるわけですが、これってちょっとしたお手入れのためのもので、10年以上も放置して乾ききった革を復活させるにはちょっと役不足な感じです。
(3)ティンバーランドのワックスド・レザー・プロテクター
▲そこで、ティンバーランドのワックスド・レザー・プロテクターを使います。これを少しづつ指に取って、伸ばして伸ばしてすり込んで…を繰り返すと…
▲いい感じで革が潤いました!各種成分に加えて、蝋が入っているためかツヤツヤになります。
▲写真ではわかりにくいですかね…光沢が増しているのですが。ティンバーランドのワックスド・レザー・プロテクターはけっこうコッテリしててシツコイので塗って伸ばすだけだと革表面がベタベタします。しばらく置いてから布でワックスを伸ばしつつ、余分を拭き取ってください。それでもまだ表面にはベタベタが残って気になる場合は、ティッシュを使うと余分が取れます。
▲ティンバーランドのワックスド・レザー・プロテクターを使うと、防水性が高まる?そうでして、水を弾いてくれるのかな。そもそもブーツのお手入れに使っていたのですが、使いやすかったのでずっと愛用しています。
(4)完成!…しかし
▲やっぱり二眼レフには革ケース。精密感のあるメカとしっかりした革製品の組み合わせが非常にセクシーです。
▲革ケースは衝撃からもカメラを守ってくれるので、いい組み合わせなのですが、1つ大きな問題がありまして、フードをつけた状態ではフタが閉まらないのです…だから、フードを何が何でもつけたい私にとっては、せっかくお手入れしたものの、当分出番がありません…
▲それと、ここのドットボタンが壊れてまして、ちゃんと閉まらないのです…修理できるのだろうか…これはまた時間がある時にチャレンジしてみようと思います。