【閲覧推奨】『もう中国語を学ばないわけにはいかない、私の理由|おとなの手習い|香山リカ』 - 幻冬舎plus https://t.co/yrkksujT7E
— 黒色中国😷 (@bci_) 2020年2月29日
幻冬舎のサイトに掲載されている香山リカさんのエッセイ。そこになぜか「黒色中国」が登場しております(^^)
すでに1週間経ちましたが、記念としてブログにも残しておきます。
詳細は、香山リカさんのエッセイを読んでいただければわかりますが、ようするに、医療通訳を介さず、自分で直接中国人の患者と話してみようとした…ということですね。
エッセイで引用されている私のツイートは下記の2つになります。
中国語を勉強する…というのは、部屋にこもって辞書引いて、変な漢字の固い文章を読み書きする地味で暗い学問という印象が私自身にあったが、初めて新疆を旅した時、荒野でも天山山脈でも、少数民族にも通じるのを体験したら「私は何というパワーを手に入れてしまったんだ!」と感動した。マジで震えた
— 黒色中国😷 (@bci_) 2018年1月13日
中国語が出来ると、新疆の国境地帯やチベット高原や満州でも、南方の香港・マカオでも、コミュニケーション出来る。中国語学習とは、何千年かけて中国人がアジアで拡大した「文化的プラットフォーム」に便乗してしまう技術なわけで、個人が数年の学習で獲得できる能力としてはかなり強力なものだと思う
— 黒色中国😷 (@bci_) 2018年1月13日
これらのツイートは、そもそも受験勉強に励む高校生たちに向けて書いたものでして(この時たまたまTLでそういうのが流行ってたのです)、ツイートの続き(クリックしたら見られます)も、高校生の目線でわかりやすいように、書いたのですが、まさか香山リカさんの目に止まって、中国語の勉強を始められるキッカケになるとは思いませんでした。
私と香山リカさん
昔、私が育った家庭環境は、あまりよろしくありませんでして、親は離婚し、何度も引っ越しをして、生まれ育った町を離れ、親しい友人とも疎遠になって、家にこもってゲームばっかりしている時がありました。
当時、パソコンやファミコンのゲームは、教育上よくないとか、勉強をしなくなるとか、目が悪くなる、身体が弱くなる…人付き合いをせず、一人でこもって性格が悪くなる…と、ネガティブな評価ばかりされておりまして、親や学校から、ゲームは悪いことのように言われておりました。
そういう頃、私が愛読していたゲーム雑誌に、香山リカさんがエッセイを寄稿されておりまして、ゲーム業界以外の大人が…精神科医という立派な職業の人が、ゲームを肯定的にとらえ、面白い話を書いてくれていたので、「わかってくれる大人」を見つけたような気がして、とても嬉しく、勇気づけられたのでした。
▲香山リカさんが、ファミ通に連載されていたエッセイをまとめた単行本『ゲーム気分で診てみれば』
* * * * *
それから月日が経って、ツイッターでまた香山リカさんを見かけるようになりました。
ツイッターで彼女は、「反日」のレッテルを貼られ、いつもいろんな人に叩かれている…主に保守的な人たちから、デマを流され、誹謗中傷をされているわけですが、私自身が保守的な考えの人間でも、彼女への嫌悪感はありませんでした。
それは、彼女の活動や発言の「動機」が、反日的なもの、日本への憎悪、邪悪なイデオロギーによるものではなく、ただ弱い立場にある人、困った人を助けるためにやっているのではないか…かつて、居場所を失ってゲームばっかりやってた私を勇気づけてくれたように…と思うからでした。
今回のエッセイを見てもわかることですが、本来医療通訳は彼女の仕事ではないので、別に中国語を勉強しなくてもいいのです。自分の時間とお金を使ってやらなくてもいいのです。ちゃんと医療通訳を準備できない病院のせいなのですから。でも、
――ああ、ここで「おだいじに」とか「心配ないですよ。この薬を飲めばよくなります」くらい中国語で言えたら、旅行中などで心細い思いをしている中国人の患者さんは、きっと喜んでくれるのではないかな……
(「もう中国語を学ばないわけにはいかない、私の理由」より引用)
彼女は患者と真摯に向き合って、ただ医者としての仕事をするだけでなく、心細い思いをしている人のために一歩踏み出して、自分で中国語を学ぼうとしたわけで、この一文を読んだ時に、「あの人は昔と何も変わってない…あの時と同じ、香山リカさんなんだ…」と思ったのでした。
そういう彼女が、中国語を学び始めるキッカケの1つになれたことを、大変光栄に思います。ありがとうございました(^^)