黒色中国BLOG

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【まとめ】パキスタン南西部でホテル襲撃、警備員死亡 中国投資の港近く

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▲昨晩眠りについてから、深夜ふと目が覚めてiPadを見たら、このニュースが出てきて、すぐに起き出して関連情報を連投しました。

ホテルを襲撃したバロチスタン解放軍(BLA)は、今年の4月にツイッターアカウントを開設し、テロをやりながら現場の情報や実行犯の情報を流し続ける…という「ツイッター実況中継型テロ」だったのですが、アカウントは既に凍結されております。

日本での報道、中国での報道、BLAのツイートなどで若干の食い違いもあるので、こちらに今回のテロの情報をまとめておきます。

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▲今回のホテル襲撃犯と思われる4名の写真を掲載していたツイート(アカウントは既に凍結済み)

【目次】

冒頭のツイートは連投形式になっているので、そちらをたどっていただければ、全容はわかるものの、一部中国語のままでツイートしているので、こちらで日本語化してまとめてみると…

グワダルの場所とホテルの位置

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▲グワダルは、パキスタン南西部にあり、このような「出島」の形をしています。グーグル・マップで見てもすぐに見つかります。カラチから直線距離で240kmぐらいです。

この出島の中央に「パールコンチネンタルホテル」というのがありまして、ここが襲撃されたホテルになります。

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▲パールコンチネンタルホテルの北東1kmぐらいの距離に港湾施設がありまして、ここが中国の投資で作られているそうです。港から近いので、このホテルには中国人が多数宿泊している…とのことで、BLAがこのホテルを襲撃したのもそういう理由だったのでしょう。

YOUTUBEで襲撃事件の情報をライブ放送

▲今回、こちらのチャンネルのライブ放送が非常に役立ちました。現場からの映像はないのですが、襲撃事件に関する情報をライブで次々に紹介してくれました。

削除されたBLAのツイッターアカウントの情報もこちらには映像として残っています。

バロチスタン解放軍公式ツイッターアカウント

@hakkal_media

▲既にアカウントは凍結されておりますが、こちらのアカウントで襲撃犯の写真や情報、犯行声明、ホテル内の状況などをツイートしておりました。

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▲こちらは先述のYOUTUBEチャンネルのライブに残っているBLAの公式ツイッターアカウントのホーム画面の映像からキャプチャしたものです。

BLAのアカウントに、中国語で呼びかけてみたのですが返事はありませんでしたw。中国語使用者が一人ぐらいいるかな…と思ったのですが、どうもそういう人材はいなかったようです。

時系列での情報まとめ

  • ホテルの襲撃が始まったのは、5月11日午後4時50分(現地時間)
  • 報道ではBLAの襲撃者は3~4名とのことですが、BLAがツイッターで発表したところでは4名。
  • パキスタン現地紙の報道によれば、襲撃発生時ホテル内には少なくとも70名ぐらいがおり、その内の40名が中国人。
  • CCTVが現地報道を引用して伝えたところによると、事件発生時にホテル内に外国人はおらず、ホテル内の95%の人は安全に避難したが、1名が取り残されている…との情報あり。
  • ▲こちらの情報によれば、ロシアメディアの情報として、ホテル内には数名の中国公民が残されている…とのこと。

  • 日本時間の深夜1時半(12日)ぐらいには襲撃者全員が射殺された模様。BLAのツイッターアカウントでそのように情報が出ていました⇒ https://twitter.com/bci_/status/1127251271319089154

テロリストの装備…目的は自爆テロか?

▲こちらの情報によると、
・襲撃者は4名。
・襲撃者は武装一式に自爆ベストを着用し,手榴弾やロケット弾を携行していた。
…とのことで、たぶんテロリストたちは、ホテルに武装して押し入り、宿泊客を道連れに自爆するつもりだったけど、ホテルに入ってするに治安部隊と交戦状態となり、その間に宿泊客は避難したため、目的を果たせないままに射殺された…という状況のように思われます。

複数の中国人投資家が殺害されている?

ただ、BLAのツイートを見ると

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▲というのがありまして、これを見る限り中国人投資家(複数形)は殺された…とあります。

なぜテロリストは侵入できたのか?

グワダルは「出島」のような形状で、島に渡るには1本道しかありませんし、襲撃されたホテルは5つ星の高級ホテルで、警備なども厳重だったはずですが、今回テロリストはどのように島に入り、ホテルに接近できたのか…というのが疑問だったのですが

▲こちらの最後の方に

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▲現地紙の情報として、襲撃者はたぶん船に乗って水路を通ってホテルに潜入したのでは…とあります。

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▲地図を確認すると、パールコンチネンタルの近くには、「ミニポートグワダル」という港がありまして、ここから上陸すればホテルまで最短距離で行けますが、この一帯は目立ちやすいし、警備も厳重じゃないかと思われます。
南のブロックTの海岸から上陸し、ノースアベニューを北上するルートだと、ミニポートグワダルからの経路より少し遠くなりますが、警備が薄いのではないかな…思われるものの真相は不明です。

一帯一路への影響

日本でも中国でも、本件の報道の扱いは大きくないのですが、正直なところバロチスタン解放軍がここまで大掛かりなことをやらかすとは想像していなかったし、今回の「目標」は、自爆テロによる中国人宿泊客の殺害であったのは間違いありません。

バロチスタン解放軍は、パキスタンからの分離独立を目指しているので、単なる「反中」的な立場でテロをやっているわけでもなかったのですが、今までだと小規模のテロしかやっていなかったのが、かなり大胆に、中国人の大量殺傷に絞り込んで、踏み込んできたわけで、今後の一帯一路への影響が気になるところです。

▲バロチスタンの歴史的経緯、ホテル襲撃を実行したバロチスタン解放軍と、その実行犯の考察は別記事にまとめましたので、気になる方はこちらをご参照下さい。

パキスタンでテロに遭いました

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