日本政府が緊急事態宣言を発令するとのニュースを見て、「また準備しなくてはいけないのか」と思いました。
「また」というのは、私は今年の1月末から2月の頭にかけて、1週間ほど広東省にいて、現地の友人と一緒に大量の食料を買いに行ったり、衣服や靴、家の中の消毒、マスクの煮沸…というのを毎日やっていたからです。だから、私にとって、新型コロナウイルスに警戒し「避難生活」を行うのは、これで2回目のことになります。
「黒色中国」は普段、中国の時事問題に関することばかりツイートしていますが、この際だから、私の日本での「自粛生活」を日々記録することにしました。後年振り返ってみれば、面白い記録になっているかも知れないし、私が日々新コロ対策でやっていることなどが、他の皆さんの参考になるかも知れない…たぶん、新コロの「自粛生活」がこれで2度目という人間は、日本でもそう多くないはず。中国のノウハウで、日本のパンデミックを乗り切る…その記録が、この日記のテーマになります。
まずは米を10kg
広東省にいた時、友人と一緒に最初に着手したのは米を買いに行くことだった。
中国産の香米(ジャスミンライス…いわゆるタイ米の品種)を10kg。他にも買い物はあったので、これが人力で持てる限界だろうと考えた。だから、日本でもまずは米を10kg買おうと思った。
スーパーに行ってみると、米のコーナーにはある特定の品種のみが山積みになっていた、たしか、5kgで1800円代ぐらいの安い米である。たぶんスーパーの方で、買い溜めを予想して安い米をたくさん用意しておいたのだろう。
それ以外の米を見ると、棚の3分の1ほどが空いていた。本来、積まれているはずであろう商品も少なくなって、1つの品種に1つ2つしか残ってないものもあった。概ね、全体で5分の3ほどしか米が残ってない状態。たまたまそうなのか…と思ったが、レジに並ぶと他の客も5kgの米を買っていたので、やはり皆、緊急事態宣言のことが気になっているのではないか。
広東省の時、どの米を買うか友人と議論した。友人は安い米を買えと言い(緊急時で見通しの立たない時なので節約したかったのだろう)、私は一番高いのを買おうと主張した。ずっと家にこもって、新コロに怯えながら、安い米ばかり毎日食っていては、気が滅入るからだ。
だから、日本でもそれなりに良いものを…と思い、「ゆめぴりか」を買った。北海道の米は、中国の米に似て、柔らかすぎず、噛みごたえがあって好きだ。それに、北海道は新コロの被害が大きい。こういう時こそ、「食べて支援」だ。
静かなる有事
それと、パスタも1つの棚でまるまる商品がなかった。値段を見ると、最も安い部類のもの。高いパスタの棚はまるまる残っていた。パスタソースも安いものは全部なくなっていた。たぶん誰かが買っていったのか。スーパーの方も、パスタの買い溜めは予想外だったのか、商品の補充は見当たらなかった。
この件、ツイッターでつぶやくと、大阪では冷凍うどんがゴッソリ無くなっていたとか、肉が全然なかった…というリプライをもらった。それらはたまたまそうだったのか、外出自粛に備えての買い溜めなのかはわからない。
業務用スーパーに行くと、パスタは大量に在庫があった。これを4kg購入。これでしばらく、炭水化物系は大丈夫だろう。
他に、レトルトのカレーを20食、業務用の冷凍野菜、シーフードミックスも購入。
▲これでラオガンマ・チャーハンが作れる。ラオガンマは、以前大量に購入したのが残っているので、当分は持つ。
とりあえず、緊急事態宣言は1ヶ月が目処ということなので、これだけあれば十分だろう。
業務用スーパーは自宅から少し遠いのだが、そこの行き帰りに「異変」に気がついた。人もクルマも、いつもより少ないのだ。19時頃になると、遠くにクルマの音は少し聞こえるけど、町は無人のように静まり返り、カラスの鳴き声だけが不気味にこだました。今回の「有事」には、空襲警報も、地震や台風のような轟音もない。気のせいかも知れないが、普段とは違う町の静寂に、「緊急事態」が迫りくるのを感じたのであった。