「ラオガンマ大全」の発表以後、いろんな料理にラオガンマを使って来たけれど、主に麺類に入れて使うことが多い。
▲「ラオガンマ・チキンラーメン」などはその最骨頂であるけれど、数あるラオガンマ料理の中でも、最も極め甲斐があるのは「ラオガンマ・チャーハン」ではないか…と思っていた。
中国の友人に聞いてみても、ラオガンマで一番好きなのは牛肉豆鼓辣油というので、一体何に使っているのか確かめてみたらチャーハンだった。
そこで、ラオガンマ・チャーハンの制作に着手したわけだが、せっかくやるからには、米からこだわってみたい。
▲そこで、以前購入しておいたタイ米(5kg)を全部チャーハンで使い切るつもりで、ラオガンマ・チャーハンの研究が始まったのであった。
▲実はこのタイ米…去年ナシゴレンのために購入したものである。結局、その後忙しくなってナシゴレンの制作は挫折した。というのか、このタイ米は炊くのが結構面倒臭いのである。
上掲の記事にも書いたが、私が入手したのは「ジャスミン」がつかない「インディカ米」で、最も安いクラスの、業務用で卸しているものである。
こういう「最低のコメ」でどれぐらいの味を引き出せるのか試したかったのだが、やっぱり安いコメはマズイ。以前、香港で住んでいた時にはタイ米を常食していたのでわかるのだが、私がナシゴレンのために購入したのは本当に最低クラスのコメなのである。
ただ、チャーハンを作ると、それなりに美味い。それはわかっていたし、この最低のコメを捨てるわけにもいかないので、炊き方を試行錯誤しながら、ラオガンマ・チャーハンの試作用に用いて、使い切ろう…という魂胆なのであった。
タイ式の炊き方
タイ米の炊き方として、たっぷりのお湯でパスタを茹でるようにコメを茹でる方法がある。今回はそれを試してみた。
▲まず、こちらは袋から取り出した状態のコメ。コメというよりもプラスチックのペレットみたいに見える。
▲これをタップリのお湯でグラグラと茹でる。たまにつまみ食いしながら、茹で具合を確かめる。
▲茹で上がった状態。少し芯を残す程度で引き上げるのがコツらしいが、今回は芯がなくなるぐらいまで茹でた。
▲それを、鍋にもどして炒って、余分な水分を飛ばし、蓋を閉じて15分ほど蒸らした。
▲完成状態。ただ、これが本当にマズイ。全然美味しくない。タイのお百姓さんに申し訳ないが、本当にマズイのだからしょうがない。
マズイ理由を分析してみると、タイ米の最低クラスのもの…というのは本当に粘度がない。保水性が乏しく、吸水性も悪いため、いくら茹でても芯が残る。それをしつこく茹ですぎてしまうと、今度はコメが崩れ始める。粘度が低いのだから当然である。だから、写真で見るようなモワモワした状態になっているのである。ここまで茹でてしまうと香りもない。いや、このコメは最初から香りすらなかったわけだが…
ただこれを…
▲チャーハンにすると突如豹変してとっても美味しくなるのだから不思議だ。
▲溶き卵と冷凍のシーフードミックスと中華野菜ミックスを加えてコメと一緒に炒め、ラオガンマの牛肉豆鼓辣油を加えて混ぜて出来上がり。
全然美味しくないコメだが、こうやって色んな素材とまぜて、油と合わさって炒められると、見違えるような味に変身する。
冷凍のシーフードミックスと中華野菜ミックスは業務用スーパーで安く売っているし、保存が効くので使いやすくて便利である。
コメを茹でて炊く方法さえしっかりつかめて、迅速にできるようになれば、もうこれはほとんどインスタント食品なみの手軽さで作れるようになる。
ただ、コメの炊き方が今ひとつ上手にできないし、その他の素材との炒め方も、あともう少し工夫できるのではないか…と考えている。
しばらく、このラオガンマ・チャーハンのネタは続きます。
▲業務用スーパーだと1kg1000円ぐらいで買えます。
▲こちらも業務用スーパーだと500gぐらいで300円程度のものです。