黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

「ラオガンマ干麻婆豆腐」を作ってみました!

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去年末から始まったラオガンマ研究。いまツイッターでも毎日のようにラオガンマネタを連発していますけど、今後、ラオガンマの色んな料理を作る予定ではあるものの、私は麻婆豆腐が大好きなので、どうしても「ラオガンマ麻婆豆腐」を完成させたいと思っていました。

▲ところが、前回が失敗でしたので(あれは失敗なのです)、まずはこれを成功させてから次の料理を手がけたい…そこで

▲私が得意とする「干麻婆豆腐」(ガンマーボードーフ)でラオガンマが使えないか…と考えました(「干麻婆豆腐って何?」という人は上掲のブログ記事をお読み下さい)

ラオガンマとは別で、干麻婆豆腐を更に進化させるアイデアもあったので、それも加えて再チャレンジすることにしました。

用意するもの

  • 木綿豆腐…1丁
  • 豚肉…200g~250g(何でも良いです)
  • 昆布…適量
  • メンマ…適量
  • マロニー…適量(春雨でも良いです)
  • 青ネギ…1本
  • ニンニク…適量(お好みに合わせて)
  • 油(私は米油を推薦します)
  • 塩コショウ
  • 豆板醤
  • 甜麺醤
  • ラオガンマ(豆鼓辣油を推奨)
  • 五香粉(または王守義十三香)
  • 片栗粉
  • 本味醂
  • ごま油

下準備

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▲まず豚肉。たまたま冷凍庫に残っていた鍋用のバラ肉がありましたので、これを解凍してみました。約250グラムです。こちらを包丁で適当に切り刻んでミンチにします。それに塩コショウをかけた後で…

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▲こういうものがありまして…「王守義十三香」と言いまして、中国の香辛料ですね。

「五香粉」は5種類のスパイスが入っているわけですが、「王守義十三香」は13種類入っているものです。風味的には五香粉に似たものです。

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▲中身はこんな粉末です。湿気ないようにタッパーウェアに乾燥剤と一緒に入れて保管しております。これを…

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▲タップリとかけて、まんべんなくかき混ぜてやります。

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▲冬には週1ぐらいで鍋料理を作るのですが、その時にダシを取った昆布を残しておいて、細かく刻んでやります。刻む前に水気を拭き取って下さい。あとで炒める時に濡れてるとやりにくいです。

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▲こちらはメンマを切ったもの。業務用の水煮メンマは1kgで600円台ぐらいからありまして、結構お安いものです。腐りにくいものでもあるので、私は1kgずつ買って色んな料理に使っています。麻婆豆腐って結構単調な歯ごたえのものなので、アクセントをつけるためにこのようなものを入れるのが私の好みです。メンマがないのなら、水煮のタケノコなんかでもOKです。

作り方

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▲フライパンを火にかけて温め、熱しきらない内に、油をひいてゆっくりと熱します。熱したフライパンに油を入れるとすぐに煙がたつわけですが、部屋が油臭くなるので私の場合はフライパンも油も少しづつ温めて、急速に高温にはしません。以後の順序を書くと

  1. 熱した油(少し煙が立つ瞬間ぐらい)にニンニクを入れて少し香りが出てきたら…
  2. 昆布を投入。まんべんなくかき混ぜてある程度火が通ったら…
  3. メンマを投入。全体の水気がなくなってきたあたりで…
  4. 豚肉を投入。手早くかき混ぜながら火を通してやります。

全体的に火が通った状態になったら…

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▲豆板醤と甜麺醤を投入しよくかきませてやります。

昔は業務用の豆板醤、甜麺醤を使っていたのですが最近は…

▲こういう小さなチューブタイプを使っています。この方が使いやすいし、業務用って量が多すぎてなかなか使いきれませんので。このS&Bのチューブタイプは、李錦記と提携しており、味も良いし安いです。そして、大体どこのスーパーでも売っているはずです。

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▲そしてラオガンマ投入!

数あるラオガンマの中で、麻婆豆腐に合うのはやはり「豆鼓(トウチ)辣油」じゃないかと思います。豆鼓辣油は「ラオガンマ」というよりも、豆鼓の瓶詰めの隙間に辣油を注ぎ込んだようなものです。豆鼓については

▲こちらをご参照下さい。

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▲ラオガンマ投入後、手早くかき混ぜます。

私は豆板醤、甜麺醤、ラオガンマの分量を1:1:1で考えています。ラオガンマを投入する際は油を少なめにしておいた方がいいです。「ラー油」部分が多すぎると、油っこい上に辛すぎたりします。

ここまでの作業はほとんどが弱火から中火でやってまして、大半は弱火です。

焦がしちゃうと美味しくないし、風味もおかしくなりますので、ゆっくりと落ち着いて弱火で丁寧に仕上げるのが無難です。材料を投入した直後などはフライパン内の温度が下がりますから中火にしてやればよいわけです。

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▲そして水を入れます。2カップ(400cc程度)です。

これでまた火加減を変えつつ、かき混ぜてやって、煮立ってきたら…

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▲豆腐を入れます。豆腐は切り餅状に切ると火が通りやすいです。

ここで解説しますと、以前は水はあまり入れませんでした。「干麻婆豆腐」なので。ただ水が少ないと豆腐の片面にしか火が通らないので、今回はタップリ水をいれて豆腐を煮てやるわけです。これで豆腐をひっくり返す必要はなくなり、手間が省けました。フライパンのサイズにもよるとは思うのですが、豆腐がちゃんと水没しないようだったら、お玉ですくって豆腐にかけてやって下さい。我が家の場合はそうしました。それで、ある程度煮てやってたら…

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▲こんな感じになってくるわけですよ!だんだん良くなってきた!弱火である程度煮込んでやってから…

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▲マロニー投入!マロニーを半分に切って使っています。春雨でもいいのですが、たまたま鍋の残りのマロニーが残ってましたので。

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▲しばらく煮ると、マロニーがスープを吸って柔らかくなってきます。

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▲箸でマロニーを動かしてやって、なるべくスープを吸うようにしてやると、こんな感じでほぼスープはなくなってきます。

つまり、今までの干麻婆豆腐は最初から水少なめで作っていましたけど、新しいタイプではマロニー(または春雨)を使ってスープを吸い取って旨味を逃さない!というわけです。

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▲いい感じに仕上がってきました!

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▲ここで忘れちゃいけないのは片栗粉。干麻婆豆腐なので入れても入れなくてもいい感じなんですけど、ちょいと入れてやると雰囲気変わります。

マロニーが水分吸いすぎている時はちょっと水を足すか、味醂を入れて水分を調整してやって下さい。麻婆豆腐には砂糖を入れる人もいますけど、私は味醂で甘みを加えます。味醂の方が砂糖よりも「てかり」がキレイに出て、麻婆豆腐が全体的に輝くように見えるのです。

それと、ここでの片栗粉なのですが、普通の片栗粉は水溶きしないといけません。そうすると干麻婆豆腐みたいな、水分をなるべくなくしてしまうタイプの麻婆豆腐を作る時には水分調整が面倒なのです。

だから以前は

▲「とろみちゃん」という水溶きせずに直接使える「顆粒片栗粉」を使っていました。ただ、これって結構手に入れにくいのですね。そこで…

▲最近は、日清フーズから出ている「とろみ上手」というのを使っています。こちらは粒上ではなく粉末状なんですけど、非常に使いやすいし、普通のスーパーでも売ってるし、安いのです。 

というわけで、長々と書いたので、最後の仕上げ部分を整理すると

  • マロニー投入でスープを吸わせる。
  • 吸わせすぎたら水を入れるか、味醂で調整する。
  • 最後に片栗粉を入れて全体にトロみを出す。
    (全く水分がないと片栗粉を入れてもキレイにトロみが出ない)

…となります。

「ラオガンマ干麻婆豆腐」の完成!

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▲できました!こんな感じで、水分はほぼないです。底の方に残っているのですけどね。この状態でごま油をふりかけて、香りを引き立てて下さい!

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▲最後に刻みネギを乗せてできあがり!

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▲素材と調味料のエキスを含んだスープを吸い込んで、うっすらと飴色になった豆腐は厚みもあって食べごたえがあります。

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▲そしてマロニーがスープを吸い取ってくれているので、豚肉やら昆布やらラオガンマの豆鼓から抽出された旨味が余すこと無く染み込んでおります。

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▲その旨味の染み込んだピリ辛のマロニーをこうやって食べるわけですよ!

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▲レンゲでひき肉・昆布・メンマと一緒に春雨もガバッ!とすくい取って口に入れる!柔らかいマロニー!シャキシャキ感がまだ残るメンマ!そしてひき肉!昆布!色んな食感が口の中で混ぜこぜになって、それらを取りまとめてくれている我らがラオガンマの深い味わい!

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▲こうやって見ればわかりますけど、片栗粉&味醂で、微妙なトロミ&テカリで、全体がヌラヌラと輝くように見えるでしょ?味醂だと甘味も控えめスッキリでクドくないんです。

それと、王守義十三香のお陰で、深みのある「香り」が全体に行き届いていて、風味を良くしてくれる上に、食後に胃もたれしにくいというのか、荒れにくいというのか、たぶん13種類の漢方スパイスの整腸作用だと思うのですが、身体の奥に清涼感が湧いてくる…なんだか胃腸がスッキリするのです。

別に麻婆豆腐に限定しませんが、ラオガンマを使う料理って、自然と肉や油が多くなるし、辛いから胃腸が荒れる。でも、王守義十三香が入ると、香りがよくなり、味わいはサッパリ、胃腸もスッキリして、非常に良いのですね。

ラオガンマには王守義十三香。これは鉄板の組み合わせに違いありません。このコトが確認できただけでも、今回の「ラオガンマ干麻婆豆腐」の制作は非常に有意義な体験となったのでした(^^)

  • 今日の発見 ラオガンマと王守義十三香はもっと色んな料理に活用されるべき。