黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

「紹興酒は料理用で飲むものではない」という説について

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ツイッターで紹興酒の話をする度に、紹興酒は飲むものじゃなく料理に使うものでは?という話が出てくるので、こちらに一連の情報をまとめておきます。

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結論から言って「飲みます」、しかし…

私は以前、上海に住んでおりまして、そこで大家さんのお母さんと一緒に夜になると紹興酒を飲んでおりました。大体は食事の時、茶碗になみなみと注いでチビチビ飲むのですが。

▲こちらでも紹興酒を飲む話が出てきます。

ただ、北京に居た時に紹興酒を見た記憶が…ない。北京の紹興料理屋に行った時には紹興酒があったし(当然ですが)、無論飲みましたが、上海やその近郊の地域以外で紹興酒を飲んだ記憶がありません。

そして、私自身も上海以外の地域で「紹興酒が飲みたい」と言ったら、中国人に「ありゃ、料理に使うものだろw。飲むなら白酒だぜ」と言われた記憶があります。中国のどこだったかは忘れましたが。

そこで、この謎について調べてみようと思ったら…意外と早く答えは出ました。

「黄酒」(紹興酒)と「料酒」(料理酒)は間違われやすい

▲こちらは、「黄酒(紹興酒)は料理に使えますか?料酒(料理酒)と何が違うのですか?」という質問とその回答。その最後に「料酒」の説明があります。

而料酒分为三种;一种是将黄酒直接作烹饪用,比较高档的饭店,是以陈年黄酒作为料酒;另一种是以黄酒为酒基,加入了香辛料(茴香、桂皮等)的料酒;第三种是根据国家规定的税制,饮料酒与调味酒税率不同,把黄酒加入食盐后不能饮用,可按税率较低的调味品纳税,我国制定了加盐的烹饪黄酒标准。

 要訳すると…

  • 「料酒」には3種類ある
  • 1つ目は、黄酒を直接料理に使うもの。高級なレストランで陳年黄酒を料酒として使われる。「陳年」とは「年代物の」という意味である。
  • 2つ目は、黄酒を基礎に、香辛料(ウイキョウ、桂皮など)を加えて「料酒」とするもの。
  • 3つ目は、国の税制の規定に基づき、黄酒に食塩を入れたものは飲用にならないため、調味料として税率が低くなる。これを「烹飪黄酒」(料理紹興酒)と呼ぶようです。

そこで調べてみると

▲日本でも輸入販売されてました。アマゾンの方で説明を見ると…

原材料名 水、食用酒精、黄酒、食用塩、香辛料(八角、桂皮、花椒、小茴香、砂仁)、食品添加剤 (グルタミン酸ナトリウム キャラメルの色)

つまり、さっきの第2の説明のものですね。

▲「烹飪黄酒」もありました。塩が含まれているかは不明ですが、500mlで5.8元(現在のレートで92.93円)ですから確かに安い。税率が低いとの説明はナットク出来ます。

以上を整理してみますと…

  1. そもそも紹興酒は上海とその付近以外で飲まれることは一般的ではない。
  2. それでも、上海とその付近以外で、紹興酒を料理酒として使うことはある。
  3. 紹興酒をベースとした「料酒」という料理酒や、塩入りで低減税率が適用される「烹飪黄酒」というものもある。
  4. 以上のような状況のため、「黄酒」(紹興酒)と「料酒」と「烹飪黄酒」が混同され、「黄酒は料理に使うもので飲むものじゃないでしょw」という中国人がいるのではないか?

…と考えられます。