敦煌の街で、ビールちょうだいって言ったらドンブリ鉢に生ぬるい「ビール」が出てきたのを思い出した。で、外国人旅行者はアイスキャンデーを入れて冷やして飲んでた。アイスキャンデーって言ってもデンプンで出来てて、ドンブリからそーっと引き出すとぶよぶよした何かが出てくるんで、そのままポイ。 https://t.co/nv6p3iCbed
— 安達裕章 (@adachi_hiro) 2020年11月27日
安達裕章さんのツイートを見て、「もしや?」と思った。
続きはリプライにも書いたが、昔私が中国に留学していた時に、新疆旅行が流行って、その時にアルコール度の薄い「ビール」が友人たちの間でも話題になっていたのである。
新疆にある謎の薄いビール
冒頭に紹介したツイートの続きで、「謎のビール」の正体について複数のリプライが寄せられた。
その一部は鍵垢からのリプライなので、こちらで内容をまとめなおすと
- 常温で緑の瓶に入っていた。
- 水分とるためだけのアルコール微量のやつ
- 発泡性の麦味微アルコール飲料
…という特徴で大体一致している。
私が飲んだのは、冷えていたけど生ぬるく、プラスチックのジョッキに入ってた。
アルコール度は1度ちょっとぐらい。麦茶?っぽい感じだが、水代わりにガブガブ飲んで、つい酔っぱらってしまうw
それで、リプライでいただいた情報によると、あれはロシアの「クワス」ではないか…とのこと。
クワスとは?
▲ウィキペディアでしっかり解説されておりました。
▲手作りのクワス。私が新疆で見たのもこれと同じような色の液体でした(Photo by Mr.Icon)
▲缶入りのものもあるそうです。(Photo by Gonzosft)
▲自作方法もネットで出てますね。
酒税法の問題
日本では、アルコール度1%以上のお酒を未許可で製造すると酒税法違反になります。
クワスのアルコール度は1~2.5%だそうで、普通に違法なわけですが…
▲クワスの素をアマゾンでも売ってますね。
「素」の状態では未発酵だからアルコールになってないので販売OKなのでしょうが、これを発酵させてしまったら即違法なのでしょうか?
アルコール度数を正確に計測する方法ってあるのかな…と思いつつググっていたのですが、
▲こちらによれば、そうカンタンにアルコール度1%を越えるものではないようですね。
新疆の「薄いビール」と「クワス」は同じものなのか?
上掲の写真を見ても、クワスは色や透明度が随分違います。
それと、ウィキペディアの記載で、「夏と冬ではレシピが異なる」ともある。
古くからあって、広範囲に作られているものだから、たぶん地域によって作り方に違いがあるのでは。
だから、アマゾンでクワスの素を買って作れば、私が新疆で飲んだのと同じ液体ができるとは限らないわけです。
それと、新疆で薄いビールを飲んでいた時に気になっていたのは、どうしてムスリムであるウイグル人の店でアルコールを売っているのか…ということ。外国人がよく来る店だと酒を売ってるのはあるんだけど、私がウルムチで入った店は如何にも地元のウイグル人しか来ないような雰囲気だったし。もしかしたら、微醗酵のクワスは「酒」にカウントしないのかも。
ただ、今回のツイートで、手がかりはかなり得られたので、まずは新疆での作り方を調べてみようと思います。