▲中国のニュースサイトで、深センの土砂崩れの行方不明者リストが公表されていました。男性51名、女性25名…とのこと。当初行方不明者91名と言われていましたが、15名とは連絡がついたそうです。突然の土砂崩れに襲われて、携帯電話も持たずに避難した人たちがいるので、連絡がつきにくいのでしょう。
リストの内容を詳しく見てみようと思います。
深セン市光明新区土砂崩れ災害行方不明者リスト
行方不明者リストから見えてくること
各省別にカウントしてみると意外なことがわかりました。
多い順に並べると…
- 河南省 22名(男性12名、女性10名)
- 広東省 18名(男性11名、女性7名)
- 湖南省 9名(男性6名、女性3名)
- 重慶市 7名(男性5名、女性2名)
- 湖北省 5名(男性4名、女性1名)
- 福建省 3名(男性3名)
- 広西省 2名(男性1名、女性1名)
- 四川省 2名(男性1名)
- 江西省 2名(男性2名)
- 山西省 1名(男性1名)
- 安徽省 1名(男性1名)
- 貴州省 1名(男性1名)
- 不明 3名(男性2名、女性1名)
報道では、今回被害にあった工業園の労働者は、四川省と重慶市からの出稼ぎが多い…とのことでしたが、実際は合わせて7名…全体の9%です。
トップは河南省出身者の28%。
地元の広東人は全体の23%。
広東省には貴州省からの出稼ぎが多いと聞いていましたが(かつては春節の帰郷ラッシュの時は貴州省出身者のための「出稼ぎ列車」が走るほどでした)、この行方不明者リストでは1名しかいません。
福建省出身者も出稼ぎが多いと聞いていましたが、たった3名で全体の3%。
出稼ぎはどこそこの省の人が多い…みたいな定説が、中国には以前からずっとありましたが、今となっては思い込みに過ぎないようです。
このリストは、今回たまたま、土砂崩れに遭われた人のリストですから、広東省で働く労働者の出身地の分析としては、あまり正確なデータにはならないとは思いますが、現在の中国の出稼ぎ労働の状況をちょっと垣間見ることができたような気がします。