黒色中国BLOG

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【驚きの事実】CCTV東京支局は、NHK放送センターの中にない?

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香山リカさんのツイートを見て初めて気づいたのだが、今はNHK放送センターの中にないらしい。

某界隈では、CCTVとNHKの癒着を示す証拠として、再三この件が持ち出されるが、今は別の場所に移転しているそうだ。

ただ、香山さんがあげられている渋谷の住所の会社が本当にCCTV東京支局かよくわからないので、一応確認しておきました。

【目次】

アジア太平洋放送連合

ウィキペディアの「NHK放送センター」の「放送センター内にある施設」の項目を見ると…

アジア太平洋放送連合に加盟している、韓国放送公社、オーストラリア放送協会など外国放送局(国営局や公共局)の支局が入居する。NHKサンパウロ支局がブラジルのバンデランテス本部に入居しているものと同様の形式。かつては中国中央電視台やABC Newsも入居していた。

…とある。「かつては」である。

それと、アジア太平洋放送連合に加盟している外国放送局の支局がNHK放送センターに入っている(入っていた)わけで、某界隈でよく取り沙汰される支局があるからNHKと中韓メディアの癒着が云々…というのは、部分的・恣意的に切り取った陰謀論でしかないのだろう。オーストラリア放送協会もNHK放送センターに支局を置いているそうだが、オーストラリア政府がNHKを支配してるとか、NHKは親豪であるという話は全く聞いたことがない。

NHK放送センターの中に支局を置く外国メディアの全容はわからないものの、

アジア太平洋放送連合(ABU)の参加メンバーは

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▲現在、71カ国の274組織に及ぶそうだ。その全部がNHK放送センター内に支局を置いているかは不明だが、とにかく中韓との癒着云々がベースになってる話ではない。しかも、CCTVは既に別の場所へ支局を移転させている…というわけだ。

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▲東京都渋谷区神南二丁目2番1号にある「NHK放送センター」。既に建て替えが決まっており、2025年から新しい建物で再開する予定。

「渋谷1-8-7」にあるのは本当にCCTVの東京支局なのか?

冒頭の香山リカさんのツイートに戻るが、「渋谷1-8-7」にある「中国国際電視総公司日本支社」は本当にCCTVの東京支局なのだろうか?

一応、ネットで辿れる情報で裏を取ってみることにした。

▲まず、場所はここ。宮益坂の青山寄りのビルの一室である。

▲こちらは会社案内。

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▲これだけ見てもよくわからない。とりあえず、NHKの資本が入ってないのはわかった。

▲たまたま見つけた「WBH」という求人サイトに出ていたCCTV東京支局の求人募集。日本法人の「株式会社 中国電視」の名前になっているが。

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▲そこの文面を抜粋すると、このようになっている。「渋谷1-8-7」にあるのが、CCTVの東京支局とみて間違いないだろう。

https://www.kkc.or.jp/data/semisym/00000387-1.pdf

▲ちなみに、8年前のものになるが、こちらは当時のCCTV東京支局長の李衛兵氏が書いたCCTVの報道体制に関する説明。日本語である。東京支局の体制についても書かれている。

CCTVは中国を代表するテレビ局として、国家や党のプロパガンダなども担っているであろうから、公平・客観・中立を旨とするメディアとは言いにくいだろう。私自身、CCTVはよく見るし、その批判もツイッターでよく書いている。ただ、ネットでよく見かける「CCTVの支局はNHK放送センターの中にある」というのは既に過去のことであるのは間違いない。