黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

『香港デモ戦記』を買いました

SPONSORED LINK

f:id:blackchinainfo:20200522193712j:plain

ツイッターで話題になっていた小川善照さんの『香港デモ戦記』を購入。まだ今日届いたばかりで一行も読んでないが、期待の新刊である。

小川善照さん

f:id:blackchinainfo:20200522193717j:plain

お恥ずかしいことながら正直に申し上げると、私は著者の小川善照さんがどういう人なのか全く知らなない。プロフを読むと週刊誌の記者をやったり、ノンフィクションを書いている人らしい。

今まで3つの本を書いているけど、『香港デモ戦記』以前の2冊は、どちらも中国と関係ない。香港とも関係ない。

こういう「門外漢」が書く中国本・香港本というのは、面白いもので、ずっと中国一筋、香港一筋の人間にはない視点を持っている。

ただ、なぜそんな人が香港のことを書こうとしたのか…引き寄せられた理由を読み解くのが、この本を読み解く上での重要なポイントになるだろう。

f:id:blackchinainfo:20200522193721j:plain

▲帯の正面に周庭さんの写真、裏には彼女の言葉が記されている。私は最初、この本は周庭さんの「戦記」なのだと思いこんでいたのだが、目次を見る限り、彼女に関する部分は終章のみである。

f:id:blackchinainfo:20200522193726j:plain

▲折返しの解説。これを読んでいると、去年ほぼ毎日ツイッターで香港デモの中継ツイートをやった時に見た映像が、生々しく脳裏に思い出された。

目次を読む

f:id:blackchinainfo:20200522193730j:plain

▲小川善照さんは、2014年の雨傘運動を取材したらしい。私も当時現場にいたので、どこかですれ違っていたりするのだろうか。

f:id:blackchinainfo:20200522193735j:plain

▲去年の6月からスタートして、コロナで一時休戦になったとはいえ、まだ続いている香港デモについて、新書にまとめあげるのは大変じゃないかと思っていたが、目次を見る限りバランスよく、さまざまな角度でデモを取り上げているようである。

f:id:blackchinainfo:20200522193707j:plain

▲本書の興味深いのは、第六章において「敵たちの実相」として、警察や白T軍団について触れ、中国人にも話を聞いていることだろう。そして、最終章だが、読者(日本人)と香港デモをつなぐ「キーパーソン」として周庭さんを取り上げ、最後の締めくくりにするのは上手いやり方である。

「あとがき」だけを先に読んでみたが、簡潔ながら清々しい文章で著者の気持ちが書かれていた。

そろそろ、香港デモが始まって一周年だが、コロナのせいで行くことができず悔しい思いをしていたが、ちょうどいいタイミングでこの本が出てきた。しばらくは、この本に没頭して、この一年を振り返ってみようと思う。 

香港デモ戦記 (集英社新書)

香港デモ戦記 (集英社新書)

  • 作者:小川 善照
  • 発売日: 2020/05/15
  • メディア: 新書