黒色中国BLOG

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旭日旗の禁止はしない方が良い理由

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このしばらく、ずっと旭日旗の禁止の是非がツイッターでも話題になっている。

 ▲私はこちらの連投でも書いたように、オリンピックに旭日旗を持ち込もうとする人たちへの不快感がある。

でも、オリンピックに旭日旗を持ち込むことを禁止する件については、同意できない。そんな禁止事項を設けるべきではない…と考えている。

例によって全方位でケンカを売っているような話になるわけだがw、その理由を説明すると以下のようになる。

旭日旗を禁止すると、今後、他の旗も禁止になってしまう

旭日旗を禁止して、オリンピックに持ち込むことができない…という前例を作ってしまうと、たとえば中国がチベット旗やウイグル旗なども今後オリンピックの会場や、その周辺に持ってきてはいけない…というルールを決めることが可能になってしまう。

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チベットの旗(雪山獅子旗)

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東トルキスタン共和国の旗

▲こちらは2008年に長野県で行われた北京オリンピックの聖火リレーの様子。チベットの旗が見える。

オリンピックのような大型の国際イベントになると、ある国家にとっては国威発揚の政治舞台として利用するだろうし、弾圧されている少数の側が自分の意見を国際社会に訴えて、ある国家の暴虐非道を告発することもある。

そこで、IOCを通して特定の旗を排除するようになると、少数者への弾圧に加担することになってしまう。IOCの取り決めで、特定の旗を公式に排除できるようなルールを作ってしまうと、この開催国の官憲を使って特定の旗やその持ち主を排除するだけでなく、逮捕・拘束することもできるでしょう。

そうすると、オリンピックというスポーツイベントが、極めて政治化してしまう…主に少数者を弾圧している国家の側が有利になってしまう。

だから、旭日旗に限定せず、オリンピックのような国際イベントで、特定の旗の持ち込みや使用を禁止しない方が良い…と黒色中国は考えるのであります。

旭日旗は「弾圧される少数者の旗」ではないけれど、これは日本の愛国者の皆さんに、「おもてなしの心」を発揮していただいて、自主的に自粛してもらうのがベスト…と思います。

▲「旗」を禁じても、旭日旗を取り入れた服や帽子、カバンなんかもありますので、たぶん愛国者さんは、こうした服やグッズの形で持ち込んだりもするのは容易に想像できますね。それに、旭日旗の持ち込みを禁止したら、朝日新聞社はオリンピック取材ができないのではw

▲続編…というわけではないのですが、ツイッターではその後も旭日旗の話題が続いておりまして、こういう記事も書いてみました。ご興味ある方はこちらもどうぞ。