黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

私と素食…厚揚げと昆布とモヤシの炒め物

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「黒色中国」はツイッターでもブログでも食べ物のネタが多く、それらが好評だったりするのですが、実のところ私は食べ物に興味がなく、とりあえず手近で簡単に安く食べられるものであれば何でもいい…というのが食べ物への基本姿勢であります。

理想としては、一日経ってから「そういえば昨日ナニを食べたんだったっけ?」と忘れるぐらいが丁度いい。志をもって生きる日本男児としては、食欲に執着することなく、美食に溺れることなく、生命を維持するための糧として、質素倹約に努めて、必要最低限のものを食べるのが最上と考えております。

では、そういう理想に基づいて、私が普段どんなものを食べているのか…という話をしてみたく思います。

【目次】

「素食」とは何か

中国にいると、豚や牛や鶏以外に、羊だのロバだの犬などを食べる機会も多く、今まで色んなものを美味しく食べてきたのですが、そうやって色んな動物を食べ、市場に行って肉を色々見ているうちに、段々と肉を食べるのが憂鬱になってきた時期がありました。

ナマナマしいのでこちらには写真をあげませんけど、日本の肉屋だと美しくスライスされた肉がキレイに並べられて、それが元々生き物であったことを忘れるほどですが、中国の市場では、臓物を店先に吊るしてあったり、頭をまるごと置いていたりとかで、慣れるとそれらが「お!新鮮だな。美味しそう!」と思うようになるものの、そこから更にそういう環境に身を置き続けると、だんだんと肉を食べるのが辛く感じるようになってきました。

▲【閲覧注意】香港の肉屋さんの写真を掲載しております。ナマナマしいのが見たいという人はこちらを御覧ください。

ところが、中国には「素食」というものがありまして、「素菜」とも呼んだりしますが、この「素」とはいわゆる精進のことで、肉を使わない料理のことです。肉食が嫌になっていた頃、上海で素食のレストランに行くようになり、それ以来、素食を好んで食べるようになりました。

なぜか素食に理解がない日本

日本でベジタリアンだの菜食主義だのと言うと、西洋かぶれか、変な宗教をやっているように思われることがあるのですが、中国の場合だと、仏教の精進料理から発展して、信仰と関係なしに素食を楽しむ人がいたりします。中国で素食は身近なもので、完全素食の人もいれば、たまに素食の人も結構おりまして、中国で素食レストランへ行ったり、素食の人と交流している内に、私も「たまに素食」派になりました。

できれば、「毎食素食」にしたいのですが、一緒に食事する人が素食だと嫌がることもあり、私は宗教的な理由で絶対肉食禁止でもないので、その辺は肩の力を抜いて、無理なく、1人で自炊する時に肉を使わない料理を作るようにしています。

…というわけで、私がよく作る素食料理を1つご紹介しよう思います。

厚揚げと昆布とモヤシの炒め物

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▲まずは厚揚げを用意します。素食をやっていると、タンパク質は主に大豆加工品から取るようになるわけですが、豆腐だけだと料理の幅が狭まります。厚揚げは適度な固さで料理に使いやすく、食べごたえもあり、安価で、どこでも手に入るので、素食者にとっては便利な食材です。

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▲適当に切ります。炒め物に使うので、あまり細かく切りすぎると崩れやすくなります。

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▲唐辛子とニンニク。正確には、仏教の精進料理ではニンニクも禁止です。私は仏教系素食者ではないので、ニンニクOKですけど、もし一緒に食べる人が仏教系素食者なら、ニンニクを入れないで下さい。同様にニラもNGです。輪切りの唐辛子は、最近日本だと百均で安く売ってますね。

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▲鍋などでダシを取った後の昆布を残しておきます。私はこの「ダシを取った後の昆布」が好きでして

▲麻婆豆腐を作る時にも使ったりします。こちらは素食ではありませんが。

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▲クッキングペーパーで水分を拭って、昆布を千切りにします。こちらも細かくなりすぎないように切ります。

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▲フライパンを熱して油を注ぎ、ニンニクと唐辛子を入れます。私は油控えめが好きなので、最初は油を広げずに、フライパンの端に落としてニンニクと唐辛子を入れて、弱火で熱してゆっくりとニンニクと唐辛子の成分を抽出します。少し香りがしてきたらOK。焦がさないのがコツであります。

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▲最近私がハマっているのが「こめ油」。米ぬかから作った油です。中華料理を常食していると、何かと油を使うことが多いわけですが、こめ油はスッキリしているので、料理が油っこくならず、毎日使っていても身体が「油っぽく」ならないように思います。

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▲弱火でジワジワっと加熱するといい香りがしてきます。あともうひと押し…という手前で他の材料を投入します。

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▲まずは昆布を投入。焦がさないように弱火で。ゆっくりと水分を飛ばして、火を通すように優しく炒めます。

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▲炒めている内に、音が変わってくるというのか、昆布がいい感じで固くなって、香りが出て来るので、そうすると次の材料を投入。

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▲厚揚げも、弱火と中火の間ぐらいでゆっくり炒めます。あんまりかき混ぜるとボロボロになるし、放っておくと焦げ付くので、適度に様子を見ながら、じっくり火を通します。

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▲そしてモヤシを投入。モヤシも「炒める」というよりは、まんべんなく火を通す程度で、シャキシャキ感が残る程度の加熱で十分です。

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▲混ぜている内に、モヤシから出る水分が他の素材に吸収されたり、蒸発したりで、程よい感じになってきます。味付けはお好みでいいと思いますが、私は醤油を軽くふりかける程度です。

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▲できあがり。非常にシンプルな炒め物です。厚揚げがたくさん入っているし、昆布やモヤシで食感豊かで、唐辛子やニンニクの風味もありますから、肉が入ってないことも全然気にならず美味しくいただけます。

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▲昆布のせいか、最初からある程度の味があります。昆布の旨味が感じられるから、塩分が少なめでも美味しく食べられるのでしょうね。塩分というのは、体調によって感じ方が違うので、いつも一定の味付けにするんじゃなくて、必要最低限の味付けで作った後で、食べながら足りないと思えば少し足すようにしています。

大体私はこれに加えて玄米半合ぐらいで1食としています。これに味噌汁を加えることもありますが、味噌汁は塩分が高いので、そういう時は炒め物の方は塩分控えめで良いわけです。

肉食をしないと身体が軽いというのか、胃もたれしないし(※個人の感想です)、ご飯を少なめにしておくと、食後に眠くなりにくいので、仕事の妨げにもなりにくいです。

ベジタリアンとか素食というと、特別な料理のように思われる人も少なくありませんが、日常的な食材でも美味しいものは簡単にできます。他にもこの手の「我流素食」はあるのですが、それはまた別の機会にご紹介しようと思います(^^)