私も、シガラミ抜きで、住むところを選べるなら、日本は選ばないな。香港か深センか。「風通しの悪い社会」というのは、やはり息苦しいし、楽しくない。日本にいると、「ここには未来はないんだな」というのを常々感じる。こういうことを書くと怒る人が出てくるけど、彼らこそが閉塞感の張本人である。
— 黒色中国 (@bci_) December 4, 2018
こちらのツイートが非常にバズった。本人としてはちょっと疲れていて、余計なことと思いつつ、皆さんの顰蹙を買うであろうと予測しながらツイートしたのだが、これがここまでRTされるとは思わなかった。
それによって気づいたのは、私と同じように、「日本にいたくない」「日本に未来はない」と思っているであろう人達が少なくないことであった。
日本の閉塞感を自ら証明する人達
どんなリプライが寄せられたのかはツイートを直接見ていただくとして、一つ気になったのは、香港や深センにも問題はある、長居すればシガラミはあるだろう、中国は一党独裁で監視が激しいだろうに…というリプライである。
このリプライ自身が日本の閉塞感を証明しているようなもので、とにかくある種の日本人は、まずは問題探しをして、可能性は探さない、長居する中でシガラミから脱しようとしない(逃げられないものとして受け入れている)、「一党独裁で監視が激しい」国の都市とその特別行政区に、世界から人が集まり、大きなビジネスが動き、多くの人を魅了していることについては何も考えないのだ(たぶん、知らないのだろう)。
反論したいがあまりに、ロクに行ったこともない、知りもしない国や地域について、とにかく粗探しから始めて日本と同じだ、日本よりもダメだと言うわけで、こんな連中が日本にのさばっているから私はイヤなんだ…という肝心なところに気づいてくれないのである。まぁ、気づかないから、ああいう人達なんだろうけど。
同意してくれた人達は具体的であった
逆に同意してくれる人達については、「私はカナダがいい」とか、「そう思うから台湾にいます」とか、「北京生活でキッツイなぁ、もう引っ越そうかなーとか考えることはあるけどまだそこで日本に本帰国するという発想にならない。まだ中国内の他都市に引っ越すか、他のアジア諸国に可能性はあるのか、という発想にしかならない…」と具体的で実際的な意見であった。
私はたまたま過去に住んだ経験と、最近でも足繁く通っている場所として、香港と深センをあげたまでなのだが、これを中国礼賛と錯覚する人もいたりで、まぁいつも通りのツイッターである。
普段からこういう日本にウンザリして、出ていきたいと考えている人達が、RTをしてくれたのかな…と思わされたが、「今の日本が嫌だ、出ていきたい…」という人達が、政治的な立場とは無関係に数多く可視化されたことで、そういう人達と日本を変える可能性もあるのかな…とも思った。
日本の問題を認識している人は問題を解決しようとするだろう。でも、日本は完全無欠だと信じ、「日本に問題があると思っている人」を叩きのめして黙らせることに血道をあげている人たちは、日本の問題解決には何の貢献もしない「問題の張本人」なのであった。
- 作者: 大杉栄,大杉豊
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- 今日の発見 このブログ記事もかなりバズりまして、たくさんの人に見てもらえましたが、少なくない方が共感してくださったみたいです。こういう考えを「反日」と決めつけて嫌がらせする人が少なくないツイッターの世界ですが、「今の日本を変えたい」、「海外に出ていきたい」という人の方がずっと日本ために貢献するのではないか…と確信が持てました。