香港にいる時、香港島での移動はなるべくトラムを使う。2階の一番前の席に座って、風に吹かれながら外を眺めるのは楽しい。何を見ても面白いし、いつも新しい発見がある。
カメラを構えて、ずっと窓の外を眺めている。地下鉄は速いけど、暗い地下を走るだけで外を見る楽しみはないからつまらない。
そうやって、いつもと同じようにトラムの2階の一番前の席に座って外を眺めていた時に、どこかで見た記憶のある「老人」が通り過ぎるのに気がついた。
どこからどう見ても、カーネル・サンダースである。すかさずシャッターを切った。
カーネル・サンダースは、携帯電話で何かを話しながら、トラムの前を通り過ぎた。
周囲を見渡しても、特に何かの撮影ではないようだった。 他の人は気づいていないのか、誰も何も言わない。
カーネル・サンダースも、長年香港に住んでいるかのような慣れた雰囲気で、何事もなく歩いていってしまった。
有名人と遭遇するのが珍しくない香港
香港は狭いので、有名人と遭遇することが珍しくないらしい。
私の知人からも、「セントラルでマギー・チャンとすれ違った」「スタバで隣の席にチョウ・ユンファが座っていた」という話を聞いたことがある。
マギー・チャンやチョウ・ユンファと偶然すれ違うのが香港の普通であるから、カーネル・サンダースと街中ですれ違っても別に不思議ではないが…こういう偶然の出会いも、香港を旅する楽しみの1つである。