黒色中国BLOG

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【上海交通大が「東京裁判」文献集を出版】どんな内容なのかを調べてみると…

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 中国では、日本の戦争犯罪を追求する上で、東京裁判を非常に重視する。あちらの反日歴史本を読むと、東京裁判のことが必ずと言って良いほどに出てくるし、反日中国人に絡まれ、日本の戦争責任を追求される時も、東京裁判の話題は必ず出る。東京裁判当時、中共は建国していなかったのだけれど、なぜこんなに東京裁判が好きなのか。たぶん、抗日戦争当時、奥地に引っ込んでいて、自分たちの功績として第二次世界大戦を語れないので、東京裁判をあげて戦争責任を追求したがるのか。それと、東京裁判は他の国もたくさん参加していたので、他の国も引き込んで、国際的に世論戦を展開しやすいからだと思われる。

上掲のニュースをみてから、東京裁判の本なんか、今まで幾らでもあったろうに、新しく出すからには、何か目玉となるネタがあるのか…と思って中国のネットで調べていたら、次のようなニュースをみつけた。

今回の東京裁判本は、上海交通大学が国家図書館出版社と共同で出すのだけれど、この中国語のニュースは上海交通大学のもの。「特别值得注意的是…」(特別注意に値するのは…)と言う段で、米軍が押収した日本政府が廃棄しそこねた秘密資料…などとあって、個人の日記や書類なども収録…とある。その中に木戸幸一の日記が含まれているそうだ。

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昭和天皇の側近の一人として東條英機を首相に推薦するなど太平洋戦争前後の政治に関与した。敗戦後にGHQによって戦争犯罪容疑で逮捕され、東京裁判において終身刑となったが後に仮釈放された。

以下、ウィキペディアから『木戸日記』の部分を抜粋する。

この『木戸日記』は軍人の被告らに対しては不利に働くことが多かったため、軍人被告の激しい怒りを買うことになった。武藤章や佐藤賢了は、巣鴨拘置所と法廷を往復するバスの中で、幸一のことを指差しながら同乗の笹川良一に向かって「笹川君!こんな嘘吐き野郎はいないよ。我々軍人が悪く言われる事は、別に腹は立たんが、『戦時中、国民の戦意を破砕する事に努力してきました』とは、なんという事をいう奴だ。この大馬鹿野郎が」と吐き捨て、それを聞いていた橋本欣五郎も「本来ならこんな奴は締め上げてくれるんだが、今はそれもできんでね」と罵り、幸一もこの時ばかりは、顔を真っ赤にして俯きながら手持ちの新聞紙で顔を覆い隠したという。

 なぜ、上海交通大学の新しい東京裁判本の中で、「特別注意に値する」として、木戸幸一の日記が収録されたのか、理由がわかったような気がする(笑)

1945 終戦への道 『GHQ歴史課陳述録』と『木戸幸一日記』で終戦を読む

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