▲こちらでも触れましたが、今回の香港・広東旅行はかなりハードでして、移動がやたら多くなるのは前もってわかっていたので、本当に必要最低限の荷物しか持っていきませんでした。
そこで大きな問題になったのは撮影した画像データをどうするのか…ということ。
以前ならノートPCを携行していたので、HDDに移し替えれば良かったのですが、今回はAndroidのスマホのみで、ノートPCはなし。HDDもなく、SDカード3枚でなんとかギリギリ収まった…最後は何枚か写真を削除してやりくりする必要がありました。
ポータブルHDDは軽量・小型なので、さほど邪魔にもならないけど、ノートPCがなければ使えない…ポータブルHDDがAndroid端末で使えて、SDカードのデータをポータブルHDDに移せたら…というのをずっと考えていたのですが、帰国後にいろいろ買い集めて試している内に、成功いたしましたので、こちらにその詳細を報告しておきます。
【目次】
- 【使用端末】Asus ZenPad3 8.0(Z581KL)
- 【使用したHDD】シリコンパワーのArmor A30
- セルフパワー・バスパワー対応のUSBハブ
- モバイルバッテリーを用意する
- ポータブルHDDが安定動作した!
- SDカード=ポータブルHDD間の転送も成功!
- ポータブルHDD=USBメモリ間の転送も成功!
- 同時にマウスも使えました\(^o^)/
- モバイルバッテリーなしでも使えた!
- 【注意】MicroUSB端子からの給電はUSBハブのみが対象で、Android端末は充電されない
【使用端末】Asus ZenPad3 8.0(Z581KL)
最初に断っておきますが、私が使用しているのはASUSのZenpadです。正確には「スマホ」じゃなくて「ファブレット」ですね。この8インチタブレットは携帯電話としても使えるのです。今はほとんどメールかSNSで連絡を取り合うようになりましたが、電話機能もごくたまに使うことがあるので、メールやSNSが使いやすい大画面で、電話機能があるもの…というのを探している内に、このタブレットにたどり着きました。
接続端子はUSB-Cですが、正確にはスマホじゃないので、USB-Cに供給されているバスパワーが若干違うのかも知れません。だから、このタブレット以外で、私のやり方が同じように成功するか保証できない…ということをまずご了承ください。
【使用したHDD】シリコンパワーのArmor A30
▲5年前に買った2TBのポータブルHDD。米軍規格で3メートルの高さからの落下にも耐えられる耐衝撃性に優れたHDDです。USB3.0にも対応しており、高速転送可能。筐体の四隅と横の6箇所にオレンジ色の硬質ゴムの出っ張りがついてまして、これが「バンパー」になって、衝撃吸収するようです。そのバンパーにUSBケーブルをとりつけられるので、何かと便利です。
ただ、そのUSBケーブルがUSB-A(オス)=USB-A(オス)なので、このままではUSB-C端子のZenpadには接続できません。
▲そこで、こんなものを買ってみました。
▲USB-A(メス)からUSB-C(オス)に変換するアダプタ。OTG機能あり。もちろんUSB3.0対応です。ESRって聞いたこと無いメーカーでしたが、非常に高級感があります。
▲こうやって変換アダプタを挿してやれば、我がZenpadでもHDDが使えるのでは…と思ったのですが、とりあえず認識はしても、動作が安定しませんでした。たぶんZenpadからだけのバスパワーでは駆動しない。Armor A30は5年前の製品なので、中身のHDDドライブが低電圧対応になってないのかも。
ESRの変換アダプタを通じてUSBメモリを読み書きするのは可能だったのですが…orz
私の理想としては、撮影後のSDカードから、データをHDDに移せること。そもそもSDカードとHDDを同時にさせないと無理ですね。
※【重要】Androidで使用するHDDは、NTFSのフォーマットだと読めません。Androidで読み書きするには、FAT32かexFATのフォーマットが必要です。ただ、ここはexFAT一択でしょう。私のこの実験はexFATでフォーマットしたポータブルHDDを使用しています。
セルフパワー・バスパワー対応のUSBハブ
▲次にこういうものを購入しました。USB-Cで接続できるUSBハブですね。ハブ側は全部USB-A(メス)。マイクロUSB(メス)の差し口があって、ここに電源をつないでやるとハブに給電することもできる。セルフパワー・バスパワーの両方に対応したUSBハブです。
この手の商品はたくさんありましたが、
- HDMI出力はAndroid端末では関係ないので不要。
- SDカードもさせるタイプのハブはあるけど、大容量のSDカードに対応しているかは不明。
- いろんなものが挿せるより、シンプルにUSB-Aだけを複数挿せる方が汎用性があって良い。
…と判断しました。
▲大きさ的には使い捨てライターを一回り大きくして少し眺めにしたぐらい。質感はかなりいいです。安っぽさがありません。
▲こちらがマイクロUSBの電源入力の穴。ここにマイクロUSBのマウスを挿してみましたが反応しませんでしたので、あくまでも電源を通すだけの端子みたいです。
モバイルバッテリーを用意する
▲旅先にはいつもモバイルバッテリーを持っていきます。最近のモバイルバッテリーは小型・軽量化が進んでいるので、小さいものでもかなりの容量がありますね。
▲私が使用しているのはこちら。もう4年も使っているので、そろそろ他のものに買い換えようかと思っているのですが、使いやすいし、バッテリーがそれほどヘタった気もしないので、ずっと使い続けています。
ポータブルHDDが安定動作した!
▲まずはこういう組み合わせで挿しました。モバイルバッテリーがUSBハブに電源供給、ポータブルHDDをUSBハブに挿し、Zenpadとの間でデータの読み書き…全然問題ありませんでした!
※Zenpadはこの撮影のために使っているので写っておりません。あしからず。
SDカード=ポータブルHDD間の転送も成功!
▲SDカードリーダーをUSBハブに挿してやりました。
▲私が使用しているのはこちらのカードリーダー。512GBのSDXCカードの対応を保証しているのはこれぐらいだったので。他の製品はSDXC対応でも、何処までの容量が使用可能か不明瞭だったので、こちらの製品にしました。256GBのSDカードにもちゃんと対応しました。
ただ、レビューを見ると、MicroSDの差し口になんらかの問題があるとか。なので、私はこのカードリーダーでMicroSDは使わないようにしています。その一点をのぞけば、非常に良い製品です。
ポータブルHDD=USBメモリ間の転送も成功!
▲旅先で友人やら仕事先から、USBメモリでデータをもらって、すぐにコピーを取らなきゃいけない…ということが結構あるので、一応それも実験してみましたが、何の問題もなく成功しました。
私が使用しているUSBメモリは、シリコンパワーの「Jewel J05」というもので、ラバーケースでUSBメモリを保護しているので、 耐衝撃性と耐水性・防塵性能にも優れており、どんなに乱雑に使っても全く壊れることなく、USBメモリの傑作と思うのですが、これはすでに廃盤になっています。
シリコンパワー USBメモリ 8GB USB3.0 防水 防塵 対衝撃 Jewel J07 ブラック 永久保証 SP008GBUF3J07V1T
- 発売日: 2016/07/22
- メディア: Personal Computers
▲後継はこれになるのかな…でも、キャップが飛んじゃうとか書いてますね。 私のJewel J05はラバーのキャップが上部のリングと一体になっているので、キャップだけが紛失することはないんですけど。
同時にマウスも使えました\(^o^)/
この手のUSBハブは、複数のメモリデバイスを挿しても、メモリデバイス間での転送はできないとか、他の機器を挿しても使えるものと使えないものが…という話をレビューによく書いてますけど、上記のように複数のメモリデバイス間での転送も可能な上、同時にUSBマウスを挿しても使用できました。
私はワイヤレスマウスが苦手でして、どんな時でも絶対有線マウス派なので、これは大きな収穫でした。
モバイルバッテリーなしでも使えた!
▲USBハブにMicro USB経由でモバイルバッテリーからの給電を行うと、USBハブのLEDが点灯します。これがハブに通電しているという意味。つまりセルフパワーの状態です。
ZenpadとポータブルHDDを直接接続すると電力不足でポータブルHDDの動作が安定しませんでした。だから、セルフパワー対応のUSBハブを購入したのですが…
▲モバイルバッテリーを接続していない状態でも、USBハブ経由でSDカード=ポータブルHDD間の転送ができました。動作も安定してました。
たぶんですが、変換アダプター経由でZenpadとポータブルHDDを直挿ししている状態では、一応ZenpadのバッテリーからポータブルHDDに電源供給されていても安定してない。
でも、バスパワー対応のUSBハブは単に通電しているだけじゃなくて、各USBポートに安定してZenpad側の電力を供給できる仕組みが備わっているのではないか…と思われます。
私の想像ですが、USB-Cは供給される電力が以前のMicro USBよりも多めになっているので、USB-C専用設計のUSBハブだと安定してポータブルHDDを動作させられるのではないでしょうか。
私の場合、旅行先には必ずモバイルバッテリーを持っていきますので、大量のデータをポータブルHDDにバックアップする時は、ちゃんとモバイルバッテリーを挿して、「保険」をかけておこうと思います。
ただ、冒頭でも書いたように、私が使用しているのがZenpad3…8インチのファブレット…なので、USBーCから出力される電力がスマホより多めになっているのかも知れない。他のUSB-Cのスマホで同じようにバスパワーのみでのポータブルHDD駆動が可能かは不明です。その場合は、セルフパワーにすれば良いかと思いますが。
これで旅行にノートPCを携行しなくてもHDDが使えるようになりましたので、荷物を減らした上で気兼ねなく大量の撮影ができるようになりました。 それと、Android端末だけで各種のメモリデバイスの読み書き・転送が可能になりましたので、非常に便利になりました。ただ、最後に1つ書いておかねばならない欠点が1つ。
【注意】MicroUSB端子からの給電はUSBハブのみが対象で、Android端末は充電されない
▲アマゾンのレビューを見ていると
▲こういう書き込みがありまして、私はこれが最初、このUSBハブにMicroSDの端子経由でモバイルバッテリーをつないでやっても、セルフパワーにならない…ということを書いているのかと思っていたのですが、どうやらこれは使用しているPCやスマホ、タブレットに給電されない…という意味のようです。USBハブにMicroSD端子経由でモバイルバッテリーをつないでも、私のZenpadは充電できなかったので。
もともとそういう用途は考えてもなかったし、アマゾンの商品説明にもそういう機能は書いていなかったので、私には「騙された感」がなかったですが、そういう勘違いをされる人もいるかも知れないので、お伝えしておこうと思いました。
私からすると、旅先に写真のバックアップのためだけにノートPCを持っていく必要がなくなったので、それだけで万々歳。これでまた旅の可能性が大きく飛躍したのでした(^^)