今朝の百度新聞をチェックしていると、驚きのニュースがピックアップされていました。
中国空軍の爆撃機が南シナ海のスカボロー礁上空を巡航した…という記事です。
内容を詳しく読んでみます。
【空军:时刻不忘能打胜仗这个初心,继续在实战化训练的道路上前进!】7月14日召开的空军2016年半年军事训练工作会议强调,在训练领域不忘初心、继续前进,就是要始终坚持战斗力这个唯一的根本的标准,时刻不忘能打胜仗这个初心,继续在实战化训练的道路上前进。要把握形势特点抓好下半年军事训练,进一步推进空军实战化训练迈上新台阶,全面提高部队核心作战能力,为实现强军目标、建设一流空军提供有力支撑。
これがニュースの全文ですけど、7月14日に中国空軍が2016年下半期の軍事訓練工作会議を開催し、その会議で初心を忘れず継続して前進しましょう!みたいな訓示を行った…とあり、微博にスカボロー礁上空を巡航する爆撃機の写真を公開した…というもの。訓示の内容は抽象的ですが、この写真と合わせて考えると、緊迫している南シナ海情勢に向けて、中国空軍が備えている…という意味と思います。
公開されている写真の爆撃機は、轟炸六K型(H-6K)というものです。機体番号は10190。仲裁判決が出た後に撮影されたものではなく、以前に撮影されたもののようです。
H-6K(戦神)
長剣-10(CJ-10A)巡航ミサイル(射程2,500km)搭載型。翼下に6発のDH-10 巡航ミサイルの搭載が可能。エンジンは従来のWP-8からソロヴィヨーフ D-30 ターボファンに換装され、航続距離も延伸しているとのこと。機体構造やアビオニクスにも改良が施されている。2007年1月5日初飛行。
戦闘機の写真もありました。こちらはSu-27UBK(苏-27UBK)だそうです。
▲こちらを読むと、「複座練習機型」と紹介されています。
場所:南シナ海中沙諸島スカボロー礁(黄岩島)
スカボロー礁は、フィリピンのルソン島の西220kmにあり、フィリピンのEEZ内に位置します。
スカボロー礁は2012年に支配権をフィリピンから奪い取った海域だ。しかも、米軍が再駐留をはじめたフィリピンの軍事基地に近く、カーター国防長官は「スカボローで行動に出れば相応の措置をとる」と警告している。
つまり、この時期に、あえて中国空軍が、スカボロー礁上空を巡航する爆撃機の写真を出してくるのは、今回の仲裁判決への対応として、フィリピンと米国に正面から対抗する、軍事衝突も辞さない、という意思表示ではないかと思います。
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