オピネルのグリップは円筒形になっているのですが、10番にもなると太すぎて、私の手で握りにくいです。そこで「フラットサイド化」をすることにしました。
「フラットサイド」とは?
ナイフの用語で「フラットサイド」ってあるのか未確認ですけど、私の趣味の釣りの世界には、「クランクミノー」というタイプのルアーがありまして
▲こういう丸っこい形をしているのがあります。この形状のものを「ラウンドクランク」と呼んだりします。
▲同じクランクでも側面を削り落としたような形状のタイプを「フラットサイドクランク」 と呼びます。
オピネルの丸いっこいままのグリップだと握りにくいし、滑りやすい。それと、平面の場所に置いた時にコロコロ転がるので、左右両側の曲面を削って平面にする…そのことを「フラットサイド化」と呼ぶことにします。
フラットサイド化…2つの注意点
60番の紙やすりで、すぐにここまで削れました。紙やすりを平面の場所に敷いて、その上にグリップを置いて、鰹節を削るような要領でゴシゴシすれば、このようになります。
途中で撮影したり、平面の角度を調整するので余計な時間がかかりましたけど、削りの実作業は10分ぐらいでした。
フラットサイド化するにあたり、注意しなくてはいけないポイントは2つあります。
1つは、フラット面の角度がブレードと平行を保つように注意すること。削りながらブレードの「溝」を確認して、微調整をしながら平行になるように気をつけて下さい。
それとこの角度で見れば、左右両面の削り量の差もわかるので、両方均等になるように、少しづつ確認しながら微調整すればいいと思います。
もう1つの注意点ですが、私はグリップの左面を60番の紙やすりで、グリップの右面を100番の紙やすりで削ってみましたが、テーブルに置いた時に、左面は転がることなくピタッと止まりますが、右面は転がらないまでも置いた瞬間にちょっと「ブレ」ます。これが気持ちよくない(笑)。
正確な理由はわからないのですが、紙やすりにグリップを押し当てて水平移動させている時に、100番の方だと角が丸まりやすい?のかも知れません。手の動きは完全な水平にはなっていないので。
荒い目で一気にスパっと削りとった方が水平移動の回数が少ないので、角が立つような気がします。
現在まだ微調整中ですけど、フラットサイド化すると、やっぱり握りやすく、握りに安定感が出てきます。それと、ブレードの「向き」が手の感覚でよくわかります。
オリジナルのオピネルを握った時に、ブレードの向きの感覚が、「ピンぼけ」っぽい感じなんですけど、フラットサイド化するとブレードの向きが手にハッキリ伝わってくるので、「ピント」が正確に出ているような感覚があります。
他の一般的なナイフや包丁でも、グリップはラウンドタイプではなくて、フラットサイドが普通ですから、やっぱりこの方が慣れていて私には使いやすいです。
追記:更に削りこみました
上記のテーブルに置いた時の「ブレ」の問題が気になって、再研磨しました。
サイドの削れるギリギリのところまで60番の紙やすりで研磨して、1000番で仕上げました。
円筒のグリップの左右を削ってフラットサイド化すると、グリップの上下に「角」が立ちます。これを私は「エッジライン」と呼んでいますが、これがしっかり出てないとテーブルの上に置いた時にブレるみたいです。
ヤスリがけするときの手の動きは完全に水平になってないので、なるべく力強く紙やすりにグリップを押し当てて、60番で削り落とし、仕上げの時は、このエッジラインが消えないように1000番の細かい紙やすりを使用しました。写真を見ればわかるように、エッジラインは消えていません。
それと、ブレードロック部分の円筒がちょっと削れるところまでグリップを削りこみました。
こうすることで、握り具合が格段に向上しました。
背の方から見るとこんな感じ。グリップの幅は、ブレードロックよりも狭くなりました。こうすると、オピネルを握っている時に手が滑ってもブレードロックによる「引っかかり」があるので、うっかりブレードで手を切る事故をちょっとは防止できるのかな…と期待しております。