10月1日は中国の建国記念日なのですが、中国人ツイーターの間で、Bing(マイクロソフトの検索エンジン)の壁紙が話題になっておりました。
【今日のBing(マイクロソフトの検索エンジン)中国版の画面】https://t.co/bxHPZiwtpJ
— 黒色中国 (@bci_) 2017年10月2日
いくつかある壁紙の内の1つですが、10月1日が国慶節(建国記念の日)なので、このような壁紙を用意したものと思われ。それにしても…マイクロソフトってスゴイ会社ですねぇw pic.twitter.com/Kd8MRYsKcN
私も早速確認して見ましたが、たしかにこれはスゴイw
マイクロソフトの対中方針
以前の記事でも書きましたけど
「多国籍企業が他国でビジネスをするなら、現地の法律を順守すべきだ」
「もし、他国の法律を守ってビジネスをするというのであれば残れるだろうが、できないというなら、その国でのビジネスにいい結果は生まれないだろう」
…というのがビル・ゲイツ氏の考えなので、壁紙もああいう感じになっちゃうのでしょう。
「結局、中共にシッポ振ってるだけじゃん」
という人もいるとは思いますが、ちょっと付け加えますと…
私が中国で、日本のネット情報を検索する時にはBingを使うようにしています。グーグルはそもそも使用できないし、ヤフーも上手くいかないことがありますので。
そういう状況で安心して使えるのがBing。これには、中国政府に擦り寄ってるからブロックされない?という事情もあるのでしょうが、実際面で言うと、Bingのお陰で中国国内から海外のネット情報にアクセスできるわけで、中国政府にとっての「有害情報」は別途ブロックされていながらも、一応Bingは中国国内で、それらの情報の存在にリーチできる検索サービスを、中国国内から海外の情報に安定してアクセスできるプラットフォームを展開しているわけです。
長い目で見た場合、中国政府と「対立」して締め出されるよりも、一応中国政府の政策を尊重する形を取って、当局から「締め出される」口実を与えずに、しぶとくサービスを提供し続けるのは、上手いやり方ではないのか。
今後、ネットが中国を変えることがあったとしたら、それは中国政府とのっけから対立するサービスではなく、技術的にネット規制を乗り越えるサービスでもなく、「面従腹背」で中国市場に居座り続けるサービスかも知れません。