ご好評いただいている「ラオガンマ大全」ですが、この記事が長文になりすぎたために、1つ書き漏らした…独立して別の記事にしようとしたのが表題の件になります。
ツイッターでラオガンマの話をしていると、中国から持ち帰ろうとする話が幾つかでてきたのですが、そもそも機内持ち込みにできるのか?預け荷物にできるのか?という問題があり、それと日本の税関で通してもらえるのか?という疑問があります。その点について、確認してみたので、情報をまとめてみようと思います。
ラオガンマは機内持ち込みできるのか?
この点がちょっと面倒なんですけど、空港で搭乗する前のチェックで、まずは水を持ち込めない、液体は不可…というルールがあるじゃないですか。ラオガンマもそれに引っかかります。だから、「機内持ち込み」以前の問題として、搭乗前のチェックで引っかかって没収になるそうです。
ただ、上海の浦東空港では免税区域でラオガンマを売ってるそうでして(笑)、つまり搭乗前のチェックの部分では「水」(液体)と同じくNGだけど、チェック後に水を買って機内持ち込みするのはOKじゃないですか。ラオガンマもそれと同じ…ということになります。
しかし、これらは空港や係官によって対応が違うようで一定しておりません。預け荷物にするのも不可という情報もありました。だから、絶対ダメとは言わないけど、基本的に無理…という風にお考えください。
ここまでは「国外で購入⇒出国時のチェック」という段階。ただ、実際は日本での入国時の方が大変なのでした。
動物検疫所に聞いてみました
▲【参考写真】肉入りのラオガンマ
まずは日本の税関に直接聞いてみたのですが、そうすると「動物検疫所」を紹介されまして、これはどこの空港にもあります。
農林水産省の機関です。
国外からの肉類の持ち込みに関しては、こちらでチェックを受ける必要があるのですが、事前に商品の詳細を伝えたら、持ち込みが可能か答えてもらえるようになっておりましたので、ラオガンマの情報を伝えて判断していただきました。
下記に回答をまとめますと…
- 肉類が入っているラオガンマはアウト。
- 特に豚肉はアウト。豚肉でなくても牛も鶏もアウトですけど、特に最近はアフリカ豚コレラへの警戒が高まっているし。
- 日本で販売されている肉系ラオガンマはちゃんとした証明書を元に、通関手続きを経ているからOK。
⇒つまり、日本でも売ってるのと同じものだから…という理屈で国外から正規の通関手続きを経てないモノを個人が持ち込むことはできない。 - モノによっては肉製品でも量や包装によって持ち込み可になるけど、それはレトルトか缶詰の場合。
- なぜならばレトルトや缶詰は、製造段階で気密性容器に密封し、加圧加熱殺菌されているから。
- 肉系ラオガンマは製造段階で加熱調理されていても、瓶詰めであるかぎり加熱されている…殺菌されているという証拠には見なされないのでNG。
- よって、個人が肉系ラオガンマを国外から持ち込むのは正式には不可能。
- 肉系ラオガンマを日本に持ち込もうとしたからと言って、厳罰や罰金などは課せられない。ただ自主的に放棄させられるだけ(つまり没収)。放棄した後は焼却処分される。
▲【参考】こちらに、「レトルト食品は、気密性及び遮光性を有する容器で密封し、加圧加熱殺菌した食品である。広義では缶詰も含まれ、食品業界では加圧加熱殺菌全般を指す」とあります。
ツイッターでの情報を見ていると、持ち込みに成功した人はいるようなのですが、たぶんラオガンマはニオイがキツくて肉がラー油の中に漬け込まれているので、探知犬にもわかりにくい?ものと思われます。
▲探知犬についてはこちらをご参照下さい。
とはいえ、「バレなきゃいいんじゃない?」というのはダメですよ!…ではなくて、正直なところ申し上げると、国外でラオガンマ買ったからってそんなに安くないのですね。
ツイッターで寄せられている各国でのラオガンマの価格情報を見ても、大陸で購入しても6.8元(111円ぐらい)とかですから、カバンの中で割れるかも知れない!割れたら漏れて大変!税関で没収されるかも!というリスクを背負ってまで密輸するようなものじゃないと思うのですね。
東京だったら1本300円ぐらい…店によっては3本で1000円というのもあるそうですし。
だから、国外からラオガンマを持ち帰るのは諦めた方が良さそうです。
以上は肉系ラオガンマを中心にした話ですが、豆系ラオガンマであったとしても、搭乗前のチェックで没収される可能性はありますし、日本で安く買えるのは一緒なので、「持ち込めるかも知れないけど、そのメリットは限りなく薄い(正直ない)」となります。
例外として、まだ情報だけでしか確認できてない「全素ラオガンマ」(精進向け・肉&ニンニクなし)は見つけたら購入して日本に持ち帰りたいと私は思いますけど、浦東空港の免税区域で売ってるのでしょうかね…これは今後確認しておこうと思います。
▲肉系ラオガンマの代表作とも言える「千切り豚肉」。日本でも安売りしているので、国外から「密輸」するメリットはほぼありません。それより最寄りの中華食材店を探した方が賢明…ということになります。
- 今日の発見 海外から日本に持ち帰ろうとするモノで、もしかしてこれってアウト?という疑問があることって結構あると思うのですが、税関と動物検疫所って実は即応性が高い組織でして、連絡したらすぐに回答してくれますし、非常にわかりやすく説明してくれます。メールでの問い合わせもOK。ラオガンマに限らず、他のものでももし悩んだらすぐ連絡を取るのがベストです。