6月6日にイスラム教の断食月(ラマダーン)が始まりましたが、イスラム教徒が多い中国の新疆ウイグル自治区では監視や罰則が強化され、既に17名が逮捕されているそうです。
▲こちらのRFAのニュースを要訳してみようと思います。
- 中国には2千万人のイスラム教徒が存在するが、そのうちの1300万人は新疆ウイグル自治区に居住する。
- 中国当局は断食月にあたり、モスクの監視を強化。
- ウルムチ市では各モスクに対して、政府の安全人員の派遣・駐在と映像監視を要求。
- 更に、モスクに出入りする礼拝者の身分の照合、断食月にも少ないで使われる経文を事前に審査することも要求。
- 党員、幹部、公職人員および学生の断食を許さず、違反者は処罰し、公職追放するように規定を設けた。
- 6月3日、新疆のカシュガルとアクス地区で、モスクの外で道行く人に断食月について紹介していた17名が逮捕された。
以上は世界ウイグル会議からの情報とのこと。
▲参考写真。カシュガルのエイティガールモスク。
2009年の「ウイグル騒乱」との関連性
2016年の断食月は6月6日から7月7日となっておりますが、2009年に発生したウイグル騒乱は6月25日に広東省韶関市で始まり、7月5日にウルムチ市で大規模な抗議活動へ発展、新疆各地に波及しました。
たぶん中国当局としては、今回の断食月は2009年のウイグル騒乱の時期にあたるため、断食月の「礼拝」を利用して報復の「テロ」を企てる可能性を警戒しているのかも知れません。