黒色中国BLOG

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【四川名物の辛いギョウザ】紅油抄手(ほんようちゃおしょう)のタレを自作する

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最近はコロナのせいで全く中国に行けないので、中国料理の禁断症状が出てしまい、特に四川料理!「四川料理が食べたい!」と叫びたくなるのを押さえつつ、悶々とした日々を過ごしていたのですが、

その反動で、日本国内で四川料理屋通いを始め、唐辛子だの花椒だのを買いあさり、麻婆豆腐の名店を探すようになったのですが、それでは飽き足らず、自宅で四川料理が作れないか?と思い始めました。

考えてみたら、私は今まで中国料理を自分で作ってきましたけど、体系的に中国の1つの地域の料理を学んだことはないのですね。

そこで、まずは私の大好物である、紅油抄手(ほんようちゃおしょう)を作ろうと思ったわけです。

抄手(ちゃおしょう)はギョウザなのか?ワンタンなのか?

かなり前から悩んでいて、未だに答えがよくわからないのが、「抄手」はギョウザなのか、ワンタンなのか?ということ。中国のネットでも同様の質問がたくさんあるので、中国人にもよくわからない?みたいです。

ただ、私の経験をまとめると

  • 抄手は一般的なギョウザよりは小さい。
  • 抄手は福建のワンタンよりは大きい。
  • 抄手は皮が一般的なギョウザよりも薄い。
  • 抄手は福建のワンタンよりも皮が厚い。
  • 抄手は一般的なギョウザよりも餡が少ない。
  • 抄手は皮の余分がギョウザよりも多い。たぶんそれはタレが絡みやすくするためと思われ。

というものであると考えます。そういうギョウザとワンタンの中間みたいなものを、甘くて辛くて酢と花椒の効いたタレに沈めて、ヌルヌルにして食べるのです。

香港の飲茶で、たまに四川点心を出す店があり、そこに紅油抄手が入っていることがあって、それがキッカケで大好きになったのですが、これって抄手さえどうにかなってしまえば、あとはタレを自作するだけで出来ちゃう四川料理です。じゃあ、とりあえず抄手のかわりにギョウザを使って、タレを自作するところからスタートしよう!と思いました。

市販のギョウザを蒸しました

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▲スーパーで安いギョウザがありましたので、それを購入しました。日本のギョウザはほぼ全て焼き餃子が前提になっていて、薄皮なのですね。抄手は茹でるものだけど、日本の餃子を茹でると薄皮すぎて、崩れやすいので、蒸すことにしました。

タレのレシピに決まったものはない?

紅油抄手のタレの作り方は、ネットで調べると複数出てくる。基本は、ラー油、酢、砂糖、醤油、ネギ、ごま油…で、それ以外に加えるものが微妙に違います。。

▲たとえばこれだと、きな粉を入れることになってます。花椒は入れても入れなくてもいいとか。

▲こちらではフライドオニオンとゴマペーストを入れると書いてます。

探せば探すほど違う作り方が出てくる。中国のレシピを見るともっとザックリしている。

たぶんこれは、「紅油抄手のタレは特に決まった作り方はない」ということじゃないかと判断し、とりあえず複数のレシピを参考にしながら、いま自宅にある材料だけを使って、自分の味覚を頼りに、以前食べたことのある紅油抄手のタレの味を再現することにしました。

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▲酢は、鎮江香酢じゃなくて、四川の保寧醋を使いました。最近、これが日本でもよく出回っていて、お求めやすくなっております。鎮江香酢よりも熟成期間が長いため、落ち着いた味わいです。

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▲醤油は、老抽王のスーペリアダーク。少し甘めで口当たりの重い醤油です。チャーハンに使うとキレイに色が付きます。

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▲たまたま生のショウガがあったので、これをおろして使いました。

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▲そしてニンニク。あんまりたくさん入れると大変なことになるので、1つで充分。こちらは細かく刻んで入れました。

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▲保寧醋、醤油、砂糖、ショウガ、ニンニク、ごま油を味を確認しながら混ぜ合わせました。

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▲ラオガンマ(ピーナッツ辣油)を投入。

 

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▲そして刻みネギを投入。

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▲仕上げに金の太陽花椒を投入!

▲「金の太陽花椒って何?」という人はこちらを御覧ください。

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▲ただ、花椒については最初からタレに混ぜ合わせると、香りがよくわからなくなるので、これは食べる直前にかけた方がいいのかな?とも思いました。

実食!

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▲念入りに蒸し上げたギョウザ。

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▲茹でちゃうと、ギョウザの旨味が抜けてしまうので蒸しました。中国のギョウザ=水餃子の印象が強いですけど、昔北京にいた頃はやたらと成都の蒸しギョウザ(看板にそう書いてある)を食べました。蒸しギョウザって、成都の名物なんですかね?

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▲そして、先程のタレをタップリとかけていただきます。

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▲自作のタレは美味しかったのですが、これって何か違うような…と気づきました。

私が香港でよく食べた紅油抄手は、透き通るような紅い辣油に酢が効いている…というもので、ここまでアレコレ入れたものではなかったはず。ただ、私が作ったようなタレも中国のどこかで食べた記憶が…紅油抄手のタレには、地域によって作り方が違うようですね。

あと何回か、違うタイプのタレを試しに作ってみようと思います。

四川料理「天悠」の自家製調味料

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  • 作者:嶋 典雄
  • 発売日: 2005/04/22
  • メディア: 単行本