中判フィルムカメラには一般的なブローニーフィルム(120)の他に、裏紙を使用せず撮影枚数が倍になる「220」という規格があります。
ブローニーフィルムはまだ使う人が少なくないようで、35ミリフィルム同様に生産されているし、種類も多いけど、220はすっかり姿を消してしまった。たまに、期限切れのフィルムがオークションに出るぐらいで、新品はない。
ただ、最近は写真用フィルムが再生産されるケースもあるし、どこかで220のフィルムが生産されていたりしないものかなぁ…と思って探してみると…
▲ありました!信じられないけどまだあった!\(^o^)/
220白黒フィルムの詳細と正体
イーベイの商品ページをよく読むと…
- この220フィルムは、バルクフィルムを暗室で手巻きで作ったもの。
- 販売業者は香港。
- 「Lucky」と書かれており、これは中国のフィルムメーカー「楽凱」のことだろうか?
- ISO200の白黒フィルムのみ。
- 5本単位での発売のみ。値段は日本円で現在のレートで4725円。これは上海GP3(120)の10本分より少し安いぐらい。220は120の2倍撮れるので、撮影枚数で勘定すれば、上海GP3を10本買うのと大差ない。
- 使用期限は2021年11月。
- 冷蔵庫で保存されている。
購入者のコメントを見ると…
イーベイの商品ページ下にある購入者のコメントを見ると次のようにあった。
以下要訳すると
- 70ミリの映画用フィルムのパーフォレーションを切り落として作ったものではないか。
- パーフォレーションの片側がなにやら残っているようで、パターソンのような半自動の巻き込みができる現像タンクではトラブルを起こす可能性あり。
- フィルムリーダーはロモグラフィーの裏紙の一部。
- 位置合わせが正確ではなく、フィルムが長すぎるためにマミヤ6では完全に巻き取れない(これが昔の折りたたみ式蛇腹のマミヤ6か、ニューマミヤ6かは不明)
- D76を使い摂氏20℃で現像したとあるけど分数は書いていない。そもそもイーベイの商品ページ説明において現像のデータは書かれていない。商品を購入すれば、どこかに書いてあるのかも知れない。
▲2つ目のコメントは完結に画質を褒めたもの。
2つのコメント共に、画質に関しては高評価である。映画用フィルムだとしたら、中国製であっても、それなりにクォリティが高いはずなので、それは当然かも知れない。
私は220のフィルムが使える中判カメラを持っていないのだけど、いま海鴎4Bを使って試行錯誤している中判でのフィルム撮影⇒デジタルスキャンの環境が整ったら、220のフィルムが使えるカメラを買ってもいいかな…と思っていたところなので、ちょうど良かった。ただ、この手巻きフィルムが今後ずっと生産され続ける保証はありませんけど。
2021年11月といえば、あと丸2年以上はあるので、それまでにカメラを入手したら、使ってみようと思います。