▲昨晩、こちらのブログ記事をアップしてみたら、たくさんの「虫食情報」をツイッターでお寄せいただいたので、こちらに整理して記録しておこうと思う。
蜂の子、イナゴ、蚕のサナギ
意外に虫食経験者が多いことに驚いたが、日本における虫食経験をまとめると、「蜂の子、イナゴ、蚕のサナギ」の3つにほぼ集約される。この3種は「食材」としてアマゾンでも購入できるほどだから、日本の食文化としてかなり定着しているのだろう。
イナゴはエビの味?
イナゴはエビの味がするという。
@nifty:デイリーポータルZ:バッタはエビの味って本当?
▲こちらは「イナゴ」じゃなくて「バッタ」だけど、捕獲から調理、実食までに至る詳細なレポートが掲載されている。確かにエビの味がするらしい。
但し、ツイッターで寄せられた実食経験者の話によると、佃煮にしているイナゴは甘辛い調味料の味しかしないとか。佃煮系って確かに素材の味はよくわからないのが多いですね。
だから、新鮮なイナゴorバッタが入手できて、天ぷらに出来るようであれば、これらは非常に理想的な食用虫であろう。
蚕のサナギはあまり美味しくない?
@bci_ 蚕がおいしくないのは餌が原因らしいです。餌を桑以外にするとおいしくなる場合もあるとか。おいしいと言える虫は私が経験した限りではカミキリムシの幼虫です。濃厚なナッツの味です。虫にもいろいろありますということで。
— 佐々宝砂 (@pakiene) 2015, 10月 9
こちらは虫食経験が豊富?な方からのリプライであったが、どうやら桑がNGらしい。そもそも生糸を取った後の蚕のサナギを食べるという話は聞いたことがあるけれど、サナギを食用のために桑以外で育てるようなことはあるのだろうか。何事も極めれば道、である。こういう味の違いを認識している人がいるとは思わなかった(笑)
ミツバチは身近な食用虫?
今頃になって気づいたけど、「ハチミツ」って、虫の集めたものを横取りしているわけで、ハチミツに虫の成分は入ってないけど、虫食の一種のようにも思われる。
— 黒色中国 (@bci_) 2015, 10月 9
いろんな人からの話を聞いている内に、そういえばハチミツはその一種だな…と思い出した。すると…
つ「ローヤルゼリー」 wikipedia >ミツバチの若い働き蜂が花粉や蜂蜜を食べ、体内で分解・合成し、上顎と下顎の咽頭腺や大腮腺から分泌する乳白色のクリーム状の物質である RT @bci_: 今頃になって気づいたけど、「ハチミツ」って、虫の集めたものを横取りしているわけで...
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2015, 10月 9
▲というツイートが寄せられた。ローヤルゼリーには確かにハチの成分が入っているし、身近な食材の1つである。ハチを丸ごと食べているわけではないが、ハチの分泌液を摂取することは結構身近なのである。
ミツバチによる花の蜜の採集
一般にミツバチが採集した花の蜜が蜂蜜であると考えられがちであるが、花の蜜が巣の中で加工、貯蔵されたものが蜂蜜であり、両者の性質には物理的、化学的な違いがある。
(中略)
蜜蜂は巣の中で口器を使って蜜を膜状に引き延ばすが、この時蜜蜂の唾液に含まれる酵素(インベルターゼ、転化酵素)が蜜に混入し、その作用によって蜜の中のスクロースがグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)に分解される。
ミツバチの口器を通してはこの他に、本来花の蜜には含まれない物質が混入する。一例としてコリンが挙げられる。コリンはミツバチの咽頭腺から分泌されるローヤルゼリーに含まれる物質であり、ミツバチが花の蜜の水分の発散と並行して同じく口器を用いて咽頭腺から分泌されたローヤルゼリーを女王蜂の幼虫に与える作業を行うため、ローヤルゼリー中のコリンが蜂蜜に混入すると考えられる
▲というわけで、一般のハチミツの中にも、ミツバチの分泌液は混入しているようだ。 ハチミツを虫食にカウントすると、日本人のほどんとが虫食経験者になってしまう。
ただし、注意しておかなければいけない情報もあった。
【知っとこ!赤ちゃんにはちみつをあげてはいけない理由】『実は蜂蜜には「ボツリヌス菌」が含まれている場合があるからです』この菌は1歳以上になれば体内で繁殖することはないので安全なのですが、乳児は腸内細菌が少ないためボツリヌス菌が増殖… http://t.co/Bkdf4UeAgc
— 黒色中国 (@bci_) 2015, 10月 9
赤ちゃんはボツリヌス菌への耐性が弱いので、「乳児ボツリヌス症」という病気になってしまうらしい。日本国内で販売されているハチミツの5%はボツリヌス菌に汚染されているということで、要注意である。
イナゴとミツバチの幼虫しか食った事ないんだよな。イナゴは佃煮だから甘辛い調味料の味しかしない。蜂の子がバターみたいに濃厚な味なのにはちょっと驚いた。 https://t.co/7iXx2srjNm
— 北村游児 (@kitamuraryuuji) 2015, 10月 9
▲こちらを読むと、蜂の子は美味しそうな印象である…しかし、缶詰の甘露煮では結局甘辛いだけかも知れない。新鮮な蜂の子で、素材の味がわかるような調理法で食べられるのであればチャレンジしてみたいところである。
「くしはらヘボまつり」が11月3日にあるじゃないか。 http://t.co/3vwucbTed5 @bci_
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2015, 10月 9
▲「ヘボ」とは蜂の子のこと。日本には色んなお祭りがあるものだが、岐阜県の串原という土地には、「ヘボの巣」の重量を競うコンテストがあるらしい。

高杉さん家のおべんとう 3 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
- 作者: 柳原望
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- 発売日: 2011/01/22
- メディア: コミック
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▲ちなみに、この『高杉さん家のおべんとう』の第3巻にヘボ祭りについての記載があるとのこと。
オオグソクソムシと韓国の蚕のサナギ
黒色さんの最新ブログ読みました 「入門編」をお捜しの由 こちらはいかがでしょうか 静岡名物「オオグソクムシ煎餅」 いま話題のグソクたんですw @bci_ https://t.co/CyOPnNS6wm
— 時計姉さん (@bang56002597) 2015, 10月 9
▲あの「話題」のオオグソクソムシも食べられるそうだ。こちらは通販では見つけられなかった。
12枚入り1500円で、東京・秋葉原のアンテナショップや静岡県の高速道路のサービスエリアで4月29日から売り出すと、試し買いした観光客らの間で「香ばしい」と評判になった。
▲こちらは今年6月の記事。どうやらネット通販はしていないようなので、次に東京に行った際に探してみようかと思う。
@bci_ 隣国の韓国もポンデギという蛹のおつまみがありますね。自分が行ったときは露天でも売ってました。ボルネオのサゴワームは有名ですね。ただ他のタンパク質系食材に比べると若干高級です。不思議なのはどの昆虫もなんとなくその虫の味っていう納得があるんですよね。
— ryo takagi (@ryota1106) 2015, 10月 9
「ポンテギ」で探してみるとさっそく見つかった。最近のネット通販って何でも売ってますね(笑)
アマゾンのコメント欄を読むと、以下のような情報があった。
- 温めて食べると美味しい。
- 缶詰よりも韓国の屋台で食べる方が数段美味しい
…とのこと。私は中国以外は行かないと心に決めている男なので、韓国に行く機会はなさそうだが、もしかしたら日本国内の韓国料理店でも提供しているかも知れない。もし機会があれば(なかなかなさそうだが)試してみようかと思う。
それにしてもみなさん、普通に虫を食べられてますね。次々に虫食経験者がリプライを下さるので、食べたことのない私は、今までの人生でかなり偏って「食わず嫌い」をしてきたんじゃないかと罪悪感を覚え始めました。早い内に、「虫童貞」を捨てようと思います(笑)。たくさんのリプライを戴きありがとうございましたm(__)m