以前、日本の郵便局で、香港宛の郵便物を送ろうとして持っていった。宛名書きには「香港…」としか書いてなかった。局員に「何処の国ですか?」と聞かれたので、「知らないんですか?」と言うと、局員はムスッとした顔をしながら、しばらく黙りこんで、小さい声で「…カンコク?」とつぶやいた…
— 黒色中国 (@bci_) 2015, 8月 7
▲こちらは数年前に私が日本で体験した実話である。
これをツイートしたところ、「信じられない」という反応が寄せられたが、私以外にも同じような体験をした人もいた。日本人の中に、香港が韓国に属すると思い込んでいる人が少数ながらも実在することが、改めて確認された(笑)
なぜ、そういうありえない誤解が起こるのか…と思うのだが、全く見当がつかない。ただし、他の事例を思い起こして見ても、日本人の香港観はかなりいい加減なものだと思う。
以前、仕事の関係で聞いた話なのだが、香港へ進出しようとしているある企業の経営者が…
- 香港は既に返還されて中国に統一されている。
- なので香港は中国の都市の1つに過ぎない。
- 香港では人民元が使われている。
- 「香港ドル」って何ですか?
…と言っていたことがあるそうだ。そしてこういう人は少なくないらしい。「一国二制度」という仕組みが全く周知されていないのだ。私はこういうのは日本人の常識だとばかり思っていたのだけど、進出を検討している経営者でも、この程度の理解なのだから、郵便局員が香港は韓国に属すると考えていても、何の不思議もない。
意外なことに香港は、日本であまり理解されていないようだ。
昔、私の子供時代は、ブルース・リーとジャッキー・チェンのカンフー映画に親しみ、『ミスターブー』があり、その後でウォン・カーウァイの映画も流行ったので、香港をとても身近に感じて、そのせいもあって数年住んだこともあるのだが、そもそも香港映画を見る機会が薄かった年配者や、最近の若年層は、香港への関心を得る機会が少ないのかも知れない。
▲こちら、第二次大戦終戦直後の香港を知る上で、非常にわかりやすい内容となっています。あくまでも小説ですけど。