黒色中国BLOG

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【プアマンズ・コンタックスT2】京セラ・スリムTの復活

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去年の暮からフィルムカメラ愛が再発して、ようやく撮影に出かけて、フィルムを現像に出してみたけど結果は惨憺たるものでした。

昔は、適当に撮って、とりあえず現像に出したらキレイな写真が出てきたんですけどねぇ…

原因がよくわからないので、とりあえず同じフィルムを別のカメラで使ってみることにしました。

そこで選んだのが…

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▲往年の名機…京セラ・スリムTなのでした!(^^)

プアマンズ・コンタックスT2

実は昔、コンタックスT2を使っていたのですが、友人に売って、替わりに購入したのがスリムTでした。

なぜそんなことをしたのか?…コンタックスT2は確かに写りはいいんだけど、「写り過ぎる」というのか。隙きがない高画質というのか。私としてはあまり面白く無いカメラだなぁ…と思いまして、もっと軽くて気軽に使えるスリムTにした…という経緯があります。

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▲新品を3万円で購入…と記憶しています。コンタックスT2は中古で6万円だったから約半額。でも、レンズはテッサー35ミリF3.5でTスター。たぶん当時、最も安く買えるカール・ツァイスだったんじゃないかな。

当時、京セラは「コンタックス」のブランド名を使って高級カメラを製造・販売していたのですけど、「コンタックス」ブランドを使わない廉価版のラインナップも用意しておりまして、「ヤシカFX3スーパー2000」などの一眼レフでコンタックスのレンズが使えました。もう1つがスリムTから始まるカール・ツァイス搭載のコンパクトカメラで、ベースになっているのはコンタックスT2と思われます。

▲詳細なスペックなどはこちらに掲載されています。

コンタックスT2は全画面が糊付けしてアイロンを当てたみたいに「パリッ」と写るのですが、スリムTは周辺が少し光量が落ちて、全体的な印象は柔らかいけど、シャープさを失わず、独特の発色をする…当時私が好きだったアグファのフィルムと相性が良くて、購入から5年間ぐらいはほぼ毎日ぐらい持ち歩いたかな…メインカメラはライカで、サブとしてスリムTを持つようにしてました。

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▲スリムTは名前が「スリム」だけど、全然スリムじゃないカメラでしてw、コンタックスT2に丸みを持たせたようなデザインです。

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▲スリムじゃないスリムTですけど、さすがは京セラというのか、フォールディングしやすい形状でして、全面右側の「滑り止め」と背面右側の親指を当てる「くぼみ」を握ると、さほど分厚さも感じず、しっかり構えられて非常に使いやすいのでした。

昔、台湾へ旅行した際、カメラはスリムT1台だけで、フィルムたっぷり持って行きました。身軽に旅したかったのもあるのですが、それだけスリムTは信頼できるカメラというのか。一日中ずっとこのカメラを右手に握って気になったものは居合斬りのように片っ端に速射する…という撮り方をしてましたけど、この撮影方法は、その後の私の撮影スタイルになりました。

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▲その後、中国放浪の旅に出かけた時もスリムTを持参しましたが、その際に水没させて動かなくなり、帰国後に京セラに持ち込んで修理してもらったものの、その直後にデジタルカメラへ移行したので使わなくなって防湿庫に十数年眠らせていた…というわけです。

だから、新品じゃないものの、正規の修理・メンテナンスを受けた状態で一切使わずに保管していたので、電池さえ入れてやれば、ちゃんと動くはず…

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▲CR123A…懐かしい!昔、この電池を使いまくりました。

TOSHIBA CR123AG 2P カメラ用リチウムパック電池

TOSHIBA CR123AG 2P カメラ用リチウムパック電池

 

安い電池を探しましたけど、あまりここでケチっても仕方ないし、電圧が低かったりしたら動作不安定になるので、安心できるものを買いました。

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▲電池を入れてから背面を見ると…カレンダーが!

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▲そしてフィルムカウンターも点灯している!基盤は死んでなかった。スリムTはコンタックスT2より優れている点が幾つかあって、その最たるものがフィルムカウンターですね。軍艦部中央に大きく表示されていて見やすい。コンタックスT2のフィルムカウンターは、小さい液晶で軍艦部の左隅にあって見にくいのです。

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▲そしてこの長細いのが電源スイッチ兼レンズバリアーの開閉になっています。私はコンタックスT2のダイヤル型のスイッチよりも、こちらのスライドの方が好きです。

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▲電源が投入され、レンズがせり出してきました。

コンタックスT2のゾナーは明るくて良いレンズだけど、フードがつけられないので、強い光源があると、よくハレーションを起こしました。スリムTのテッサーは程よく暗いレンズなので、T2のゾナーほどハレーションを起こしませんでした。

気合入れていいレンズで撮るのなら、ちゃんとフードもつけたい。普段使いで気軽に持ち歩けて、少々落としてもぶつけても大丈夫で(コンタックスT2はチタン外装で頑丈だけど、スリムTのプラスチックボディも衝撃を吸収するので実際上の「耐久性」は侮れない)、道具としての完成度が高いものでした。

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▲4つの接点はフィルムのバーコードを読んで感度を自動設定するものです。

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▲あの赤い線の下にフィルムの先を入れて、フタを閉じてやれば自動的に装填されて撮影できるようになります。

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▲そういえば、このカメラも「フルサイズ・ミラーレス」でしたw

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▲安物のコンパクトカメラながら、圧板なんかも結構しっかりしてますね。

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▲では、フジカラーC200を装填!

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▲フィルムカウンターが「1」になりました!

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▲ファインダー右の赤いLEDはストロボ点灯の警告とスロロボチャージの表示を兼ねてます。シャッターボタン半押しで緑色のLEDが点灯したらピントが合っている…という意味。しばらくは半押しの接触が悪くてLEDがちゃんと点灯しませんでしたが、1時間ほど押しまくっていたらちゃんと動作するようになりました\(^o^)/

コンタックスT2は最短撮影距離が70cm。スリムTは35cmで、この点もスリムTが優れていました。私は当時からやたらと料理の写真を撮っていたので(今とあまり変わらないw)、スリムTの方が使いやすかったのでした。

* * * * *

スリムTだと、過去に使いまくっているので、描写性能や発色なんかも記憶があるし、昔のプリントも手元にすぐ出せる状態で残してあります。京セラで正規の修理をしてから、ずっと保管していたカメラなので、これで撮影しても写りがオカシイのなら、フィルムの品質を疑ってみた方が良さそうです。

  • 今日の発見 この10数年間に購入したデジタルコンパクトカメラは既に全部故障、修理不能状態で、メモリカードがないとか、バッテリーがない…という「使用不能状態」なのに、フィルムのコンパクトカメラは10年以上使わなくても、新品の電池とフィルムさえ入れてやれば復活する。スゴイ!