黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

【上海の街角で】(3)下町の雑貨屋さんでよく見かけるフタ付きの可愛いホーローの容器は何なのか?

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上海で下町の散歩を始めた頃、ずっと気になっていたのがこの容器です。

https://www.instagram.com/p/BFgsbqzEEpN/

あちらの雑貨屋さんでよく売ってます。なぜホーローのバケツ?なぜこのサイズ?どうしてフタがついてるの?下側が広がっているのはなぜ?…と疑問が尽きませんでした。

https://www.instagram.com/p/BFgso1pEEpw/

下町の散歩をしている時に、こういうゴミ捨て場を見つけました。左は黒字で「可燃垃圾」(可燃ごみ)、その右に赤字で「有害垃圾」(有害ごみ)と書かれています。更にその右手に何も書いてないけど、他のゴミ捨て場よりも、扉が大きめのところがあります。

ここに先ほどのホーロー容器を持って来て「中身」を捨てている人がいました。近づいてみると…非常に臭い。そこでようやくわかりました。ああ、これが「馬桶」(マートン…「おまる」の中国語)なのかと。噂には聞いていましたけど、21世紀の今でもまだ健在とは思いませんでした。

「まだら模様」の中国の発展

この写真を撮影したのは2014年で、場所は豫園の近くなんですが、ああいう上海の中心にある立派な観光地の付近でも、下水道がまだ整備されていない場所があるのです。

https://www.instagram.com/p/BFgs3GaEEqQ/

中身を捨てた後の馬桶は洗って、フタを開けた状態で干します。

上海は中国で一番発展している大都市ですから、下水道ぐらいとっくに整備されているものだとばかり思っていたんですけど、まだ未整備の地域が普通にあるわけです。

中国は、局所的に著しく発展している場所もあれば、他方では著しく発展が遅れた場所もある。どっちが本当の中国なのか…中国の「発展」は見掛け倒しじゃないのか…というのではなくて、両極端の状態がまだら模様のままに発展するのが中国の実態じゃないのかな…と私は考えています。どちらか一方だけしか見なかったり、故意に局所的に問題を取り上げて中国を論じると間違える。

ちなみに、この写真を撮影した豫園付近の一帯は、近いうちに取り壊しになるそうで、馬桶のある光景も、この数年で見納めになると思われます。

追記:日本でも売ってました

▲日本で、こちらの商品は育児用に売られていますけど、もしかしたら上海でも子供用だったのかも知れません。

【上海の街角で】(全5回)

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