黒色中国BLOG

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「テロ」事件発生後の通信規制と監視の状況=中国新疆

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最近は新疆で「テロ」事件があった…というニュースがあっても、全然ツイッターでは騒がれないようになりました。しょっちゅうあるので、慣れてしまったのでしょう。

ツイッターでしょっちゅう愛国的な人から、「チベットガー!ウイグルガー!」と詰め寄られるのですが(私がそれらに関心がない…と思っているらしい)、そういう人でも、普段のニュースには随分と冷淡で、なんなんだこの温度差は…と驚くばかりです。

ところで、今回の「テロ」事件…具体的にはどんなものなのかな…と思って中文のニュースを調べていると、RFAですけど、興味深い記事をみつけました。

▲『新疆皮山県で対外通信が中断、ネットユーザーの民族政策の議論に警告』…なんのことやら、と思い細かく読んで見ることにしました。

ネットの書き込みから10分後に警告電話 

以下、要訳すると…

  • 新疆和田地区皮山県では火曜日(2月14日)、テロ事件が発生し、8名が死亡、5名が負傷。現在、現地の大部分の対外通信が中断されている。
  • 記者が木曜日(2月16日)に皮山県の人民医院、ホテル、スーパーなど十数箇所の固定電話に連絡してみたが、繋がらなかった。電話が通じたのは、現地の派出所のみ
  • 1人のネットユーザーがこの事件についてネット上で新疆の民族政策を議論したところ、10分後には警告の電話があった。
  • ネットユーザーがいる社区の人からあった警告電話の内容は、すぐに書き込み内容を削除すること二度と書き込まないこと従わなければ逮捕される…とのことだった。

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▲参考写真:ホータン(和田)市

このタイプの話は、10数年前にも見かけたことがあって、中国で居住する日本人の情報交換の掲示板かメーリングリストで、黒竜江省の田舎の村でネット接続をしたら、すぐに公安がやってきた…という話を見かけたことがあります。

私は中国のアチコチでネット接続をやってますが、全然そういう目に遭ったことがありませんから、都市伝説なのかな…と思いましたけど、さすがにこういうやり方は露骨過ぎるので、大都市では一般的には行われておらず、何かと敏感な新疆南部ではまだ行われている…という状況なのでしょう。

中国を追われたウイグル人―亡命者が語る政治弾圧 (文春新書)

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