黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

【「メンタルがヤバい時にオススメ」の11の方法】(3)中国茶を飲む

SPONSORED LINK

メンタルがヤバい時にオススメ』というお題でのツイートが流行っていたので、私も即興でツイートしてみて好評だったのですが、人によっては「それってなんですか?」という反応もあったため、こちらで解説してみようと思います。

今回は3番目の「中国茶を飲む」です。

中国の茶葉市場へ遊びに行く

中国なら大体どこでも、ある程度経済的に余裕がある家とか、それなりの会社だと…

f:id:blackchinainfo:20181213195007j:plain

▲こういう感じのお茶専用の台がありまして、自慢のお茶を振る舞ってくれます。中国でお友達が増えてくると、こういう「お茶通」の人がいますから、その人と仲良くなっていると、いろいろ飲ませてもらえるわけです。

でも、そういう友人・知人がいない場合はどうすればいいのでしょうか?

f:id:blackchinainfo:20181213195530j:plain

▲中国には各地にお茶の市場がありまして、基本は業者さんが買い付けするための市場なのですが、個人で行ってもOKです。ここにいくと…

f:id:blackchinainfo:20181213200131j:plain

▲こんなお茶とか

f:id:blackchinainfo:20181213200215j:plain

▲こんなお茶とか

f:id:blackchinainfo:20181213200456j:plain

▲こんなお茶とか、いろいろあります。

f:id:blackchinainfo:20181213200542j:plain

▲こっちはお茶にいれる花ですね。香りがすごく良かったです。

こういうのを見ているだけでも面白いし、質問して説明を聞いているうちに…

f:id:blackchinainfo:20181213200926j:plain

▲まぁ、ちょっと座って飲んで行きなさい…という話になって、いろんなお茶を試飲させてくれます。

お茶屋さんも、何もしないでずっと座っているのは無駄なので、とりあえず通りすがりでも客がいれば声をかけて、飲ませてくれるものでして、特にこちらが外国人だとわかれば…特に日本人だと、高級なお茶を奮発してくれたりもする…なぜなら、中国のお茶市場には、日本人のお茶のバイヤーが多いからです。

こういうのは、タダで中国語会話のレッスンを受けているようなもので、お茶屋の店員というのは大体田舎の出身者ですが、だからこそ発音がなまってなかったり(少数民族はそのタイプが多い)、逆に訛りがあるけど、それが聞き取り能力の「幅を広げる」練習になったりするので、なにかと勉強になります。

それと、中国茶の知識も、プロから伝授されるわけで、 日本だと何万円の講習料はらわないといけないような知識&高級茶をタダでいただけるわけですから非常にお得です。無論、中国語がちょっとぐらいできる必要はありますが…。

お茶は「10番目の方法」とも関係する

このブログ記事連載が始まって依頼、『「メンタルがヤバい時にオススメ」の11の方法』の10番目「少数民族の女子と仲良くする」に熱い注目が集まっているわけですが(笑)、先にちょこっとこちらで説明すると、中国のお茶屋さんは少数民族の女子が働いていることが少なくないのです。お茶の産地から連れられてくる…大体、雲南省の少数民族が多いのですけど。人件費が安いし、お茶に詳しいから、都合が良いのでしょう。

この手の少数民族女子は普通話が上手い人が珍しくないです。少数民族にとって普通話は自分たちの言葉ではないので、学習する際に訛り抜きでクリアーな発音で学ぶ上に、大都市のお茶屋さんで勤務している少数民族女子は、普通話が上手い人が選ばれているからでしょう。だから、中国語会話の練習相手にちょうど良いのです。

その上、少数民族は反日感情がほぼないので、面倒な歴史観論争にもならない。「私達の村は、日本軍の毒ガス攻撃を受けた」とか「お爺さんが殺された」という戦争犯罪の話にもなりません。「拉孟・騰越の戦い」みたいなのはあるものの、日本軍は雲南省の大半のお茶の産地の少数民族とはほぼ無関係ですから。

おみやげのコツ

仲良くなれたら、次からはケーキやエッグタルトなどのお菓子(中国のものではなく洋風のものが良いです)を持参すると、あちらもとっておきの高級茶をごちそうしてくれますし、こちらも気兼ねせずに済みます。

この「おみやげ」のポイントは、高級なケーキを1つ2つ持っていくのではなくて、ある程度日持ちする小さいのをたくさん(まさにエッグタルトみたいなのがちょうどいい)持っていくこと。

これは別にお茶屋の少数民族女子に限定する話ではなく、中国全般に言えることなのですが、中国は人が多くて、1つの会社、店、家にたくさん人がいて、普段から社員・店員・家族以外の外部の人もどんどんやってくることが多いので、そこで関係を深めたいキーマンにお菓子をたくさん渡しておくと、キーマン1人で食べるわけにもいかず、自然にその周囲の人にも行き渡る…おすそ分けした人も顔が立つし、ちょいと自慢できる(「日本の朋友がお菓子をもってきてくれたんだよ…エッヘン」みたいな)、周囲の人々にこちらの顔を覚えてもらえる…そうやって人間関係が円滑に回り始める…というわけです。

こうやって、美味しい高級茶をたくさん試飲したり、少数民族女子と美味しいお菓子を食べて仲良くしつつ、中国語やコミュニケーションの能力を鍛えているとしていると、「メンタルがヤバイ」とか、どうでも良いことになってきます。落ち込んでいるヒマがあったら、世の中にはやるべきことがたくさんあるのです。

中国茶読本 (コロナ・ブックス)

中国茶読本 (コロナ・ブックス)

 

 ▲中国茶の世界をイチから学びたいという人にオススメする本はこちら。島尾伸三さんは写真家ですけど、中国の文化に詳しく、たくさんの写真で中国茶の種類、茶館の様子などを紹介し、中国茶に関する知識も簡潔にまとまっています。もう22年前の本ですけど、お茶の知識はそんなに更新されないものですから、基礎的な見識を深める上で優れた本には変わりありません。