黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

日本で深刻化する接客業で働く外国人に対する差別・嫌がらせ、そして中国人に間違われた私の経験

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▲接客業の外国人に対する差別のニュースツイートは多くの反応を頂いております。リプライは上掲ツイートのタイムスタンプをクリックして御覧ください。

▲こちらのリンクは引用RTで寄せられた意見を表示できます。

この件について寄せられた意見は、ほぼ賛否両論で、接客業で働く外国人の言葉の拙さを指摘するものもあり、「差別・嫌がらせ」はもってのほかとしても、確かに言葉が通じない店員っているよなぁ…と私も以前の経験を思い出しました。

なので、こちらにその経験について書いてみようと思います。

【目次】

もう5年ぐらい前になるのですが、私が日本で住んでいる場所の近所にスーパーがありまして、そこのレジ打ちの店員が男女ともにほぼ中国人になったことがありました。

日本人は1人いるかいないか。レジに中国人しかいないこともあった。

それでも、私は中国語が出来るし、彼ら/彼女らも日本語が上手いので、特に問題はありませんでした。

ところがある日、私がレジの女性に商品に関する質問をすると(もう5年前のことなので何だったか忘れたけど、探している商品がどこの棚にあるのかを聞いたのだと思う)、女性は「え?え?え?」と何度も聞き直すばかりで、こちらの単純な質問を全く理解できない。名札を見ると日本人の名前。でも、もしや…と思い、試しに

「你不会说日语吗?」(あなたは日本語ができないのですか?)と聞いてみたら、彼女の表情が明るくなって、「ワタシ、チュゴクジンデス。ニホンジントケッコンシテ、ナマエガ…」と話し始め、なんとなく事情もわかりました。

改めて中国語で商品に関する質問をしてみると、私の探している商品の置き場所を親切に教えてくれました。

その後も彼女がレジに立っていることは多く、何度か挨拶を交わしていました。彼女はとても真面目で親切な人で、勤務態度も良く、その後半年ぐらいで日本語も上達して、全く日本人とかわりないレベルの接客をするようになっていました。

それからすぐに中国人店員が全員いなくなったので、スーパーの方針が変わったのか、ここは彼らの研修先だったりしたのかな…と思いましたが、とにかくそれ以後、その店で外国人の店員を見ることはありませんでした。

店側の問題と客側の問題を分けて考えるべき

それから注意して接客業で働く外国人を観察するようにしましたが、

  • 中国人や台湾人の場合、顔を見ただけで外国人とはわからない。ベトナム人でもたまにわからないことがある。
  • 店員が外国人でも、名札の表記が外国人名の時と日本人名の時がある。名札では違いがわからない。
  • 本当に日本語が接客レベルじゃない人…客との会話は無理な人がごくたまにいる。
    ⇒レジ打ちだけなら高度な日本語は必要ないだろう…という店の判断なのか。でもレジ打ちの人って質問を受けることが少なくないわけです。

最近の日本で、外国人店員は別に珍しくもないのですが、たまに日本語の能力が接客業向きじゃないことがある。これは店の判断の問題でしょうが、あらかじめ客の方で、店員が日本人じゃないとわかっていたら、別にイライラすることもなく、「この人は外国人だから日本語がちょっと通じにくいんだな…」と客の方でも別の対応ができるのですが、このあたりが不明瞭なのも、原因の1つだろうな…と思うわけです。

無論、レイシストや外国人差別の客は別の話です。

私が去年、日本のコンビニで経験した外国人差別の客の話を、以下に転載しておきます。

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 日本のコンビニで遭遇した外国人を嫌悪する老人

私の経験はササイなことですけど、こういう心無い差別や外国人嫌悪が日本で日常的に行われている…というのは悲しいことですし、こんなのが常態化している国で、来年にオリンピックをやろうとか、本当に大丈夫なのかなぁ…と改めて思ったわけです。

コンビニ外国人 (新潮新書)

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「全国の大手コンビニで働く外国人店員はすでに4万人超。実にスタッフ20人に1人の割合だ。ある者は東大に通いながら、ある者は8人で共同生活をしながら――彼らはなぜ来日し、何を夢見るのか?『移民不可』にもかかわらず、世界第5位の「外国人労働者流入国」に日本がなったカラクリとは? 」

▲去年5月に出た本ですが、「外国人店員4万人超、スタッフ20人に1人の割合」というのは、都市部のコンビニだとさらに外国人店員の比率が高そうですね。