黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

ライカM3にJupiter-8 50mm F2.0で試写してきました

SPONSORED LINK

f:id:blackchinainfo:20190812094512j:plain

今年の盆休みの課題として、今後フィルムカメラでの撮影を本格的に再始動させるるため、手持ちの器材全部で撮影をし、各レンズの描写能力やフィルムとの相性、それと各現像所の仕上がりなどを比較しよう…と考えている。

その手始めとしてライカM3を持ち出し、それにロシアンレンズのJupiter-8 50mm F2.0を組み合わせてみた。

【目次】

久しぶりのフィルム装填にマゴつく

今回使用したフィルムはコダックのColorPlus200。

3月に台湾から10本まとめ買いしたものだ。

f:id:blackchinainfo:20190812094449j:plain

▲久しぶりのフィルム装填でちょっとマゴついた。昔は目を閉じていてもフィルム装填できるぐらい手慣れていたのだが。

f:id:blackchinainfo:20190812094459j:plain

▲Mは裏フタを開けられるのが良い。この後、2本目のフィルムを装填する時にも随分と苦労した。しばらくフィルム装填の練習をした方が良いかも知れない。

Jupiter-8 50mm F2.0は使えるレンズか?

f:id:blackchinainfo:20190812094523j:plain

▲このJupiter-8は、東京を離れる時に記念に買ったもので、確か渋谷のKING-2で購入した…と記憶している。1万円ぐらいだったかな。それまで標準レンズは沈胴ズミクロンとf2.8のエルマーを使っていた。どちらもカラーには対応していなかったので(白黒なら問題ないが、カラーだと黄色っぽく地味な発色になる)、カラーで使えるレンズなら何でもいいや…と思って買ったのがこれ。Jupiter-12(35mm F2.8)は中国留学時代に北京で見つけて愛用していたので、似たようなデザインのJupiter-8はとっつきやすかった。

f:id:blackchinainfo:20190812094534j:plain

▲既に撮影を終えて、フィルムも現像したのだが、写真は諸般の事情に考慮してお見せできない…全部、家の近所の写真ばかりなのである。

Jupiter-8を購入してからすぐに私は香港へ移住したので、実はこのレンズを一度も使ったことがなかった。ずっと実家の書斎に眠らせていた。だから、今回は本当にちゃんと写るのかを確認するための「試写」だったのだが、現像から戻ってきたフィルムを見るに、写り具合は上々である。1万円のレンズとは思えない。それなりにシャープで、発色も悪くはない。軽くて小さいので扱いやすい。

自宅で48bitの6400dpiでスキャンしてみると(この設定はエプソンGT-X820で出来る最高のクオリティである)、シャープで立体感のある画像になった。発色もJupiter-12に似て、ちょっとポップな色合いになる。昔はこれにアグファのフィルムを組み合わせて使うのが常であった。

ただ、1つ言うと逆光には弱かった。

一応フードはつけているけど、

もう少し深いフードの方が良かったのかもしれない。 

ロシアンレンズが廃れた理由

前世紀90年代にロシアンレンズが流行したけれど、最近は廃れたのか、以前ほどの人気があるとは聞かない。理由は考えるまでもなく、コシナが安くて良いレンズを発売し始めたからだろう。

昔はライカにつけられるレンズといえば、ライカ純正でなければロシアンレンズ。他に日本製の古いレンズがあったけどカラーには不向きで、唯一アベノンが新品でカラーにも対応したレンズを出していたけど28ミリと21ミリだけだった。ロシアンレンズはそういう「隙間」で成立している「格安レンズ」だった。

今からフィルムでの撮影を再開するにあたって、ロシアンレンズを選ぶ理由はほぼない。レンズの個性に惚れ込む以外では、特にこれといったアドバンテージはない。絞りはクリックストップがついていないし、ヘリコイドが固くなっているのもある。逆光には弱いし、コーティングも古い。それでも1万ちょっとはするのだから、数万足してフォクトレンダーのレンズを買った方がよいだろう。

ただ、ヤフオクやイーベイで探すと6000円ぐらいからあるし、イーベイだと4000円ぐらいで送料も込み(ウクライナから発送)というのもあるので、ちょっと古いレンズで遊んでみたい…というなら、悪くもないのか。

フォクトレンダーのレンズもピンきりであるから、どれを買えば良いのかすぐには判断できない。しばらくはフィルム撮影のリハビリに、このレンズを使ってみようと思う。