黒色中国BLOG

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【香港のご飯物】(1)喜喜燒臘茶餐廳のチャーシュー飯

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以前ツイッターで、中国には日本の「丼もの」みたいなものはあるのか?という質問が寄せられました。

日本で中華料理といえば、「丼もの」の印象のものは少なく、中華丼、天津飯、麻婆丼などは日本で発展したものですから、こういう疑問が出てくるのでしょうけど、昔の中国の大学の食堂と言えば、大きなホーローのドンブリにご飯をタップリ入れて、そこにオカズをブチ込んだものでした。

このスタイルは学校以外でも、工事現場とか田舎でもたまに見られるので、中国では結構普通の食べ方です。

ただ、日本の「丼もの」のように、店で提供される「料理」として、最初からご飯の上に乗せることを想定して作られたものは…となると「盒飯」(フーファン)と呼ばれるお弁当か、もしくはワンプレートディッシュ的なものになります。

これらの1人分の料理とご飯を一緒に盛ったタイプの食べ物は、中国よりむしろ、香港で特に発達しています。

そこで、今週の朝の連載は『香港のご飯物』をみなさんにご紹介しようと思います。

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▲こちらは香港のワンチャイにある『喜喜燒臘茶餐廳』 。香港のレストランに行くと、店先で大きな豚や鶏やガチョウをキレイに焼き上げてガラス越しに吊るしているを見かけますけど、あの手のものを「焼味」と言います。それをご飯にのせれば「焼味飯」です。焼味のそれぞれは、英語では「ローストダック」とか「ローストポーク」と呼んだりするので、日本語では「焼味飯」を「ローストご飯」と表記することもあるようです。

『喜喜燒臘茶餐廳』は焼味専門の茶餐庁で、こういう店は香港にはたくさんありますけど、私は特にこの『喜喜燒臘茶餐廳』が大好きでした。

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▲こちらが『喜喜燒臘茶餐廳』のチャーシュー飯。喜喜のチャーシューは焼き上げ方のメリハリが良くて、まんべんなく火を通しつつ、ところどころ香ばしく焦がして、表面に何か塗っているようで甘味を感じます。蜂蜜やみりんを塗ることがあるそうなので、その味かも知れません。

▲こちらは喜喜燒臘茶餐廳の紹介になります。

肉の噛みごたえが良く、脂の程よく含まれていて、食べてしばらくすると、脳の奥に脂身と甘味が染みてくるような感覚があり、これが仕事で疲れた脳と身体を優しく癒やしてくれたのでした。 

私の考える「丼もの」の定義

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▲こちらはお店で食べた時のもの。チャーシューの他に鶏もつけてもらいました。鶏は横に見える塩とネギの入った油につけて食べます。

チャーシューって、ちょっと食べたり、麺に入れたりするのはいいんですが、あんまりたくさん1人でモリモリ食べるようなものじゃないと思うのですね。でも、ご飯との組み合わせにすると、その味と脂がご飯と相互に引き立てあって、モリモリ食べられます。

単に何らかのオカズをご飯の上にのっけているのではなくて、ご飯との組み合わせによって味と食感のシナジー効果が得られるタイプのものが「丼もの」と呼ばれるのじゃないかな、と私は考えております。 

香港のご飯物

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