黒色中国BLOG

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【香港の麺】(4)エビと沙茶醤の伊府麺

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私は子供の頃からラーメンが好きなので、日本の行く先々で色んなラーメンを食べた。日本のラーメンはダシにコダワリ、麺にコダワリ、具も多種多様である。

中国の麺料理は、日本のラーメンほどの発展はなく、少し地味なものが多い。こだわったり、豪華になるのだとすれば、麺に限定せず、料理の方へ展開するからだろう。

だから、どこかで中華圏の麺料理について私は見くびっていた。やっぱり日本のラーメンが一番だ。中華圏の麺がマズイとは言わないが、あまり多くを期待するものでもなかろうと…

https://www.instagram.com/p/BGn7SSvkEtP/

そういう私の思い込みを、大きく覆してしまったのが、香港でみつけた『エビと沙茶醤の伊府麺』であった。

▲伊府麺については、こちらに詳しく説明してある。簡単に言えば揚げた麺である。独特の食感があり、一度揚げてあるのでダシじみが良い。

▲沙茶醤とはこういうもの。魚介類ベースの調味料で、簡単に言えば、数年前に日本で流行ったニンニク入りのラー油に魚介類も入っている…と思えばわかりやすいかと思う。

日本でもXO醤などはそこそこ流行ったので、沙茶醤も流行っていいと思うのだが、独特の香りがあるので、そのまま日本に持ち込んでも万人受けするものではないのかも。

https://www.instagram.com/p/BGn7vyUkEt2/

ダシじみの良い伊府麺に大量のエビ(ドンブリの中にこれでもか!というぐらいに入ってる。食べていてアゴが疲れるぐらい)と野菜を入れて、 熱いスープを注ぎ、沙茶醤を加える。沙茶醤が入ると、アッサリしながらも独特の風味とコクが出てくる。それらの旨味の全てを伊府麺はしっかり吸い込んでくれる。

一頃、これにハマって数週間連続で毎昼食べたこともあった。

https://www.instagram.com/p/BGn8CJQkEuX/

こちらはエビではなく牛肉を入れたもの。柔らかい牛肉に優しく火が通って少し甘い。それに沙茶醤がよく合う。

沙茶醤と伊府麺という2つの食材と出会ったことで、私の中華圏の麺に対する印象が大きく変わってしまった。日本のラーメンも一応ルーツは中華圏だけど、日本のラーメンとは直接比較出来ない、別種の麺食文化が中華圏にはある。特に香港は小さい場所ながらも、色んなタイプの麺が楽しめる街であった。

追記:日本での入手について

沙茶醤は日本でも入手できるようです。以前は、同じくユウキ食品から伊府麺も販売していたようですが、現在は取り扱いをやめています。でも、中華街や中華スーパーに行けば入手出来るのではないかと思います。ご興味ある方はぜひお試し下さい。

【香港の麺】(全5回)