黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

香港の窓、深センの窓

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今日は朝からたまたま香港の窓の話題がツイッターで出たので、こちらにもその内容をまとめておこうと思う。

香港は暑いので、クーラーが欠かせられないわけだが、そもそもオフィスビルの窓は開かなかったり、一般の住宅では窓を開けられても、網戸をつけてない、つけられないような構造の窓が珍しくない。

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▲たとえば、こんな感じ。窓の1つ1つが小さくて、それを横にスライドさせるのではなく、外に押し出して開けるようになっている。その上で鉄格子みたいなのが入っている。この鉄格子は一般的に開閉ができるようになっている。洗濯物を干す時などに鉄格子をあける必要があるからだ。鉄格子は鍵をつけて固定できるようにもなってたりもする。

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▲なぜこんな窓になっているのかというと、防犯のためであろう。私の友人はこういう窓の部屋に住んでいたけど、それでも窓から泥棒に入られた。かなり上の方の階に住んでいたので、こんなところまで泥棒は来ないだろう…と高をくくって、窓を閉めてなかったら、泥棒が横の部屋か、上の階から壁をつたってやってきたらしい。あちらは油断ならないのである。

香港の古いタイプの建築

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▲こちらは香港島・筲箕湾の愛秩序街(Aldrich Street)付近の古い住宅。散策しながら、香港の友人と古い街並みを見ている時に発見した。階段の踊り場にある丸い窓や、各部屋のベランダなどは古い建物に見られる特徴であるという。

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▲ベランダがあると、泥棒が入りやすいのと、どうせならベランダの空間も部屋として使いたくなるわけで、香港ではこのような形式は廃れたのだという。よく見ると、窓の1つ1つが大きめ。下の階の窓は鉄格子が入っている。下の階は泥棒に入られやすいからだろう。

深センの場合

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▲特に深セン限定というわけでもないのだが、中国だとこんな感じ。一応、ベランダというのか出窓というのか、建物から飛び出した部分の全体が鉄格子で覆われている。その他の窓も鉄格子を取り付けている。

下の階だけ鉄格子を取り付けて、上の方はない…というパターンもあるのだが、ここでは最上階までキッチリと鉄格子がハマっている。屋上からロープで降りてくる泥棒もいるそうで、最上階だからといって油断は禁物…というより、逆に狙われやすいらしい。

中国に行きだしてから、「窓の鉄格子」が気になって、以来「よい物件」を見つけ次第に撮影するようにしているのだが、最初の頃は「違和感」を抱いていたものの、最近は鉄格子付きの窓に慣れてしまい、日本で鉄格子のない窓やベランダを見ると逆に不安になるようになった。

中国に染まりすぎとバカにされるかも知れないが、日本も今後は中国並みの泥棒対策が必要になってくるかも知れない。日本の家屋やマンションというのは、中国基準で見ていると、どう考えても、カンタンに入れる、泥棒大歓迎の構造なのだ。これからは、中国や香港の事例が参考になるかも知れない。

 ▲最近の中国では、全くこれではないのだけど、似たような感じのワイヤーをはるマンションもある。火災の際に逃げにくい、救出の邪魔になる…というのもあるだろうけど、とにかく、「備えあれば患いなし」であります。