黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

香港のデモはどのように支援されているのか?

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6月9日以来…毎週末にデモや衝突が繰り返され、最近はほぼ連日香港のどこかで警察と抗議者の衝突が繰り返されておりますが、1つ気になるのは抗議者の皆さんはどのようにして「お金」の問題をやりくりしているのか。

毎週…最近はほぼ毎日、香港内を移動し、デモに参加し、ヘルメットをかぶりマスクをして、ポスターも用意して…って大変そうですよね?

1回ごとの費用は小さくても、何度も繰り返せば(もう2ヶ月近く続いています)、これって結構な金額になるのではないか…いつも中国のニュースを読んでいる私からすると、そういうことが気になってきます。

そこで、香港在住で、デモをウォッチしている石井大智さん

に質問してみたところ、詳しい情報が寄せられましたので、こちらで共有しておきます。

【目次】

7月26日の空港デモ

▲最初に気になったのは、空港内の抗議者が同じデザインのキレイなポスターを持っていることでした。どこかで一括して印刷しているのか、個人で印刷しているのか…

▲その回答がこちら。ネットでポスターのデータは共有して、各自印刷をして持ってきている。

 ▲そして、空港での抗議活動で募金はなかったそうです。

(1)物資の支援 

それから10日ほどして、また石井さんから現地レポートをいただきました。

▲抗議活動の帰りに黒シャツを着ていると、警察や白シャツ隊に目をつけられやすいので、別の服を用意してくれている…ということかな。

そういえば、私も、つぎに香港へ行く時にどんな色の服を着ていけばいいのか迷っていたところでしたw。

(2)住居の支援

▲これ、私も雨傘運動の時に大変困らされたポイントです。

私は香港で友人の家に泊まっていたのですが、友人とその家族は、私が占拠地に近づかないようにと心配していたので、夜はいつも10時ぐらいには家に戻って占拠地に遅くまで居られませんでした。最後の3日間は、「深センへ行ってくる」と行って、占拠地で野宿しましたが…なぜこんな変な居留守を使わねばならぬのかw。でも、香港人の若い抗議者だったら、私と同じ悩みにぶつかるわけです。

(3)交通の支援

▲この点、非常にきになっていたのですが、切符を配る人がいるのですね…確かに、抗議活動を終えて家に戻ろうとする抗議者を、白シャツ隊や警官が駅で襲撃するケースを私も何度か映像で見ました。券売機でモタモタしていたら、その間に捕まってしまうので、こういうことになっているのかと。

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▲こちらは7月7日の尖沙咀のデモが終わった後の様子です。この時はまで駅で襲撃されるケースはなかったわけですが、今では、こんな風にたくさんの抗議者が乗車券を買うために並んでいると、警官や白シャツ隊に襲われるわけです。

でも、乗車券を大量購入しているのは誰なんだろう?という疑問は残りますが。

…とにかく、このようにしてお互いに助け合って、抗議活動に必要な諸経費をやりくりしている…という状況のようです。

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