黒色中国BLOG

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【新型コロナウイルス肺炎】(1)日本の帰国時の「審査」について

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▲こちらのブログ記事は大変多くの方々にご覧いただけました。誠にありがとうございました。

ブログ記事は途中で更新が止まってますけど、私は1月初旬から中国行きの準備で色々手こずりまして、それでブログもツイッターもちょっとお休みしておりました。

 ▲昨年12月31日からの新型肺炎に関する情報はこちらの連投に全部つなげて投稿しております。

1月20日から香港、1月28日から深セン入り、1月31日から広東省某地へ移動し、2月5日に深セン経由で香港へ戻り、2月6日に日本に帰国しましたが、ちょうどグッドタイミングで各地の新型肺炎の対応を観察できました。

それらの情報は、上掲の連投に投稿しておりますが、ツイッターの連投形式だと、任意の情報を取り出しにくいのと、追記しておきたい情報などもあるので、ブログの形でまとめることにしました。

まずは時系列を無視して、最も気になると思われること…日本へ帰国した際にどんな「審査」があるのかを、こちらにまとめておきます。

(1)香港のホテルで宿泊拒否

まず、ここからさかのぼってお話しますけど、私が深センから香港に入って、事前に予約していたホテルへ行きますと、じっくりとパスポートを見られて、「あなたは14日間内に中国に滞在していたので、当ホテルでは宿泊できません」と断られました。

現在、香港政府では中国から香港へ来た人に14日間の自主隔離を呼びかけており(これは香港人はモチロン、外国人も対象)、全ホテルがこういう対応をしているのかは不明ですが、私が行ったホテルは、それに準拠する形で、14日間内に中国へ滞在していた人の宿泊を拒否しておりました。

2月8日から香港政府は、中国から香港入りする人を「強制隔離」するとのことで、実際にどういうことをやるのかは不明ですけど、深センに隣接している香港ではそれぐらい厳しく対応しているわけです。

(2)香港の出国時は特に何もなし

香港の空港で出国手続きをする際には、特に何もありませんでした。まぁ、出る分には特に害もないので当たり前といえば当たり前ですが。肺炎の他に「デモ」の影響もあるので、利用者も少なく、いつもよりスムーズだったと思います。

(3)着陸前の機内にて

旅客機が、日本の空港に着陸する1時間前ぐらいにアナウンスがあり、新型肺炎に関する日本の空港での対応が説明されます。

健康状態に関する審査で、解熱剤などを服用している人はそれを申告するように。審査時に「緑」か「赤」の紙を渡されるので、それを持って…という内容。それと…

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▲こういう紙を機内で配布されます。日本語の他に、英語・中国語もあります。

(4)日本の空港に着いてからの「審査」 

日本の空港に着いてからは、通常の出国審査(パスポートチェック)。その次に、健康状態の「審査」があります。私の場合は、職員さんが、中国の地図(武漢・湖北省の部分だけわかりやすく示されている)を見せられて、「あなたは湖北省へ行きましたか?」と口頭で聞かれるだけです。

香港からのフライトで日本入りしているから香港に行ってたのは間違いない。でも、中国に行ってたかはパスポートを見ないとわからない。でも、ここでパスポートのチェックはなかったので、もし湖北省に行ってたとしても、自分から言わなければわからないわけです。

「中国には行きましたが、湖北省には行ってません」と答えると、「発熱などはありますか?」との質問。「ありません」と答えたら、それだけで通れました。こんなにカンタンで、大丈夫なんでしょうかね?深センや香港のホテルのチェックイン時の確認よりもカンタンでした(深センの件は別記事で書きます)。

審査時間は30秒もかかってなかった。それで緑の紙(A5ぐらいのサイズ)をもらって、税関のチェックを通り、それが終わったら税関職員さんに緑の紙を渡して終わりでした。

赤の紙をもらった人がどうなるのかは不明です。

中国や香港だと、健康状態を申請するカードを書かされまして、それも自己申告といえばそうなんだけど、一応それが虚偽ではないとサインしたり、連絡先(電話番号、メール)を書いたりするので、もし同じ便の利用客に感染者がいた時に、同乗していた人を追跡しやすくなっているんですけどね。

まぁ、そんな感じで非常にカンタンでした。日本らしいと言えばそうなんでしょうけど、あくまでも旅客の誠実さを信頼した、性善説に基づく「審査」なわけです。そりゃゴーンも逃げられますよね。

今後、日本への帰国を予定してて、審査が気になっている方のお役に立てば幸いです。

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