黒色中国BLOG

中国について学び・考え・行動するのが私のライフワークです

【追悼】時計師・矯大羽さんの思い出

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矯大羽さんは、中国を代表する有名な時計師です。私は彼と面識があり、2014年にセントラルのお店を再訪した際、ご家族の皆さんからも大変親切にしていただいたので、非常に思い出深い人でした。

脳溢血に加えて、痛風がひどく、時計師との活動を再開することは不可能で、店に出てくることもままならない…と伺っていたので、再会はあきらめておりましたが、こんなに早く亡くなられたのは非常に残念です。

私が彼と会った時に、他にも日本人の来客は多く、日本のファンがいる…という話をされておりました。たぶん雑誌で紹介された影響でしょうか。

そうした「矯大羽ファン」の皆さんのために、私の過去の関連ツイートを再構成し、「追悼記念記事」をお送りしようと思います。

【目次】

そもそもの始まりは、あの有名な時計サイトから

 ▲香港に住んでいた頃、腕時計にハマって、このウェブサイトの更新をいつも楽しみに見てました。当時はスマホもタブレットもないので、プリントアウトして持ち歩いていたぐらい。隅々暗記するぐらい繰り返し読んだので、私の腕時計趣味の教科書みたいなサイトです。

このサイトで香港の「天儀軒」という時計屋さんを知り、実際に足を運んだのが2005年か2006年頃だったか…ものすごい大歓迎を受けました。2時間近く話し込んだかな…矯大羽さんは蘇州の出身、私も北京で学んだ普通話野郎なのでw、お互いに「香港で肩身の狭い大陸人」みたいな気持ちがあって(私は日本人ですが)、時計のこと以外も色々お話いたしました。

その後、上掲のサイトに「追記」が掲載され、矯大羽さんが病に倒れたことを知りました。お見舞いにいかなくては…と思いつつも、香港を既に離れていたので、天儀軒を再訪できたのは2014年のことでした。以下、その時のツイートをまとめております。

2014年 香港紀行より

結局、西泠印社の件は、まだツイートしておりません。

写真はあるんですけど、古いコンデジだったので画質もよろしくない。写真撮影のため、改めて訪問してみようかな…と思うものの、今は新コロの騒ぎで、それどころではありません。

それと、その後、セントラルの天儀軒がどうなったのかも気になりますが、香港も現在入れない状態です。

新コロが落ち着いたら、両方とも、足を運んでみようと思います。

関連リンク:日本語

▲一応、基本…ということでウィキペディアの記載。

▲『ちょい枯れオヤジ』の腕時計指南。ちょい枯れオヤジ氏はどうなったのでしょうね…もう2年近く更新がありませんが…

▲矯大羽さんの時計師としての功績を写真付きで読むならこちら。

▲東京の時計店「レ・ザルティザン」のブログ。こちらによると、矯大羽さんは上海で療養されていたそうです。

▲「レ・ザルティザン」ブログ。2011年の再訪の記録。

関連リンク:中国語

▲百度百科(中国のウィキペディアみたいなの)の記載。かなりボリュームありますが、全部中国語。現在まだ死亡については更新されていません。

▲中国語での追悼記事。西泠印社の会員だった矯大羽さんの父に関する記述もあります。矯大羽さんの篆刻作品の写真も。

▲矯大羽さんの時計界における地位に関する記事。

▲矯大羽さんの設計による「蘇州」の腕時計(21石)の試作品。お値段はなんと4600元!「蘇州」の機械式腕時計は中国の骨董屋で何度か見たけど、大体は100元もしない安物だったはず…中国のネットで確認したら、一般的な蘇州は17石なので、21石の試作品は上掲のもの1つか、他にあったとしてもごく少数なのでしょう。矯大羽さんが香港に出てくる以前…文革期に作られたそうです。

▲矯大羽さんの生涯についてまとめた記事。香港移民後について詳しい。HSBCの社長のエピソードもこちらにのってます。

▲60万HKDで落札された矯大羽さんのトゥールビヨンに関する記事。

* * * * *

このブログ記事のために、改めて矯大羽さんに関する情報を探してみましたが、アチコチに散逸する形で、ディープな情報がありますね。日本語になってないのがほとんどなので、私の方でもいくつか訳してみようかと思っております。ちょっとお時間ください。

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  • 発売日: 2001/02/01
  • メディア: 単行本
 

▲機械式腕時計について学びたい…という人にオススメなのはこちら。私はこの本を繰り返し読みました。 こういう本を暗記するぐらいシッカリ読んでから中国や香港の時計屋に行くと、店員や修理人との話もはずんで面白いです(^^)