ツイッターではすでにお知らせしましたが、RFAの記事で中国の原子力空母が2025年には完成するとの情報がありました。
ソースは中国新聞（中国の海外向け国営通信社）になりますし、その他にも中国のネットではこれに関する情報が出ていますので、完成が本当に2025年になるかは別にして、研究開発に着手しているのは間違いないものと考えられます。
たぶん、これから関連情報がアチコチに出てきそうなので、こちらにまとめておこうと思います。
※この記事は随時更新です。
【目次】
（1）RFAの記事
▲こちらを要訳すると、
- 中国新聞（中国の海外向け国営通信社）のネット版で6月21日に公開された記事によると、「荷花娱记」と名乗る筆者によって、2025年には中国が最初の原子力空母を保有するとの情報が掲載されていた。
-
現在、中国軍は遼寧号と、山東号の2隻の航空母艦を保有しているが、共に通常動力型である。原潜はすでに10隻保有しているが、大型の軍艦で使用する原子炉は、潜水艦で使用するものよりも難易度が高い。
あまり、具体的なことは書かれていません。ただ、建造できる自信は充分あるみたいです。
（2）中国軍の公共調達のサイトに情報が？
▲こちら要訳しますと
- 中国軍の公共調達サイトに掲載された情報を見た中国のミリヲタが、中国国産原子力空母の建造が始まったのではないかと騒ぎ出した。
-
▲その情報とはこちら
▲スクショで抜き出してみました。
「舰船核动力系统」（艦船核動力システム）とありまして、それの分析模型開発プロジェクトが…と書いてます。今の中国軍で船に積む核動力（原子力）って、確かに空母以外に思いつきませんよね。
（3）2016年に米国の新聞がすっぱ抜いていた
他に何か手がかりになるような情報はないかな…と調べていたらありました。
▲2016年7月の記事ですが、米国のハフィントン・ポストが中国は2025年までに6隻の空母を保有し、そのうちの2隻は原子力空母になるだろう…と書いていたそうです。
なぜ2016年7月の時点で、そんな情報が出てきたのか。ハフィントン・ポストが当てずっぽうで書いたのではなくて、ちゃんとした「決定」があって、そこから何らかの手段で情報を得ていたのだとしたら、1つ心当たりがあります。
第13次五カ年計画が2016年3月に採択されているのですが、その中に「蓝色经济空间」（藍色経済空間）というのがあります。
中华人民共和国国民经济和社会发展第十三个五年规划纲要-新华网
▲こちらの第41章
「藍色」（青色）とは「海洋」を意味してまして、海洋経済を発展させ、海洋資源を科学開発し、海洋生態環境を保護し、海洋権益を守り、海洋強国を建設しよう…てなことを書いてるのですが、ようするに貿易とか海洋資源開発なんかで海洋を中心とした経済活動を活発化させるから、海軍力も充実させようね…ということです。
2016年3月に第13次五カ年計画が採択されたあたりで、2025年（つまり第14次五カ年計画の最後の年）までには空母6隻、そのうち2隻は原子力…というのが決まっていたのではないか。今年が第13次五カ年計画の最後の年で、ある程度の目処はついたので、原子力空母の建造を決定したのでは…と考えるわけです。
まだ情報不足なので、これから数日、情報をあさってみようと思います。
