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【ジャパニーズ・オピネルを探して】電工ナイフ、そして海軍ナイフについて

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オピネルは安くて使いやすいが、そもそもこんな簡単な構造のナイフは、日本にもあるのではないだろうか?

要するに、肥後守がウッドグリップになってセイフティーロックがついていればそれで良いのだから。

やはり愛国的日本人の私としては、日本製のものを使いたいという気持ちもある。そこで探してみたところ意外なものが見つかった。

電工ナイフ 割込

電工ナイフ 割込

 

▲「電工ナイフ」というものだが、これって電気工事の人が、電線の皮むきをしたりする時に使うものらしい。「和風」のデザインで美しいではないか。ただしこれにはセイフティーロックがついていない。

::: 電工ナイフ - インデックス :::
▲電工ナイフの深遠なる世界を知るにはこのページが欠かせられない。かなり奥深いようだ。

それにしても、電気工事に使うナイフがどうしてこんなに味のある世界を作り出しているのだろうか?

・【丈夫】電工ナイフ【用途いろいろ】(2ch)
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/knife/1136296681/
▲これらの2chのスレを見ると、詳しく書かれているのだが、どうやら元になっているのは、「海軍ナイフ」と呼ばれていた日本海軍の支給品で、船上でロープワークをする際に使われていたとか。ルーツをたどると西洋にも「セーラーズナイフ」「ネイビーナイフ」というのがあったらしい。

アイトール 351.1380 ヨットマンナイフ

アイトール 351.1380 ヨットマンナイフ

 

 ▲上掲の2chのスレを読んでやったわかったのだが、ヨットマンナイフと呼ばれるタイプのものに、アイスピックのようなものがついているけれど、これは固く結んだロープを解くために使用するらしく、これがついたセーラーズナイフも存在していたらしい。

http://goo.gl/tb022p
▲こちらはイーベイのリンクだが、「Sailor's Knife」で調べると、たくさん出てくる。私は中学生ぐらいからナイフが趣味だけど、こういう分野があるのは知らなかった。

【海軍下士官・兵装備品】
http://goo.gl/nfOVtb
▲こちらに日本海軍で実際に支給されていた海軍ナイフが出てくる。

海軍 折りメス 折メス 海軍ナイフ ~折りメスは語る~ : サルナシの掘り掘り日記
▲そして海軍ナイフについて、現在最も詳しく説明しているのは、こちらのページになるだろう。この興味深い記述がある。

(1)明治~大正期にかけていわゆる水兵が紐を襟にかけ、胸ポケットに入れ携帯していた海軍貸与品のナイフ 
(2)水兵が艦上において非常時等にロープを切断する際に使用。高所での作業において落としたときの安全を考慮し、刃先は平らになっている。
(3)喧嘩に良く使われて一般水兵の所持は廃止

 電工ナイフにしろ、海軍ナイフにしろ、セーラーズナイフにしろ、ヨットマンナイフにしろ、ブレードの先端が尖っていないものが多い。なぜあんな形状をしているのか疑問であったが、落下時の危険を避けるためだったとは。ただし、理由の(3)を見ると、あくまでもロープの切断用として使うために、「刺す」機能をなくしてしまったのではないか。

▲オピネルにも「ラウンドティップ」と呼ばれる刃先の丸いタイプがある。子供などに使わせる入門用であるらしい。

そして、先の引用の(1)の理由を見ると、現在の電工ナイフも紐を通せるようになっているので、やはり電工ナイフは海軍ナイフの子孫ではないかと思われる。

安価で使いやすい実用品として、電工ナイフは普及していたらしいが、最近は品種も少なくなっている。もし電工ナイフがセイフティーロックも備えて、各種サイズを揃えていたら、「ジャパニーズ・オピネル」になっていたのかも知れないが、戦後の日本では刃物の規制が厳しくなる一方で、安価な実用品にはセイフティーロックは必要ないため、「ジャパニーズ・オピネル」に発展する余地がなかったのではないかと思われる。

私が使用するとしたら、どうしてもセイフティーロックは欲しいので、現在販売されている電工ナイフの中で該当するものを探してみると、次の2つしか見当たらない。

マーベル(MARVEL) 電工ナイフ MDX-01

マーベル(MARVEL) 電工ナイフ MDX-01

 
マーベル(MARVEL) 電工ナイフ MDX-03

マーベル(MARVEL) 電工ナイフ MDX-03

 

どちらとも刃渡り80ミリだが、MDX-01は全長195ミリ、MDX-03は215ミリ。

▲前回の記事で指摘した通り、オピネルの標準的なサイズである8番は全長195ミリで刃渡りが85ミリだから、上にあげた2つの電工ナイフからベストサイズを探すとすればMDX-01の方になるだろう。

BUCK (バック) フォールディングハンター 110 with レザー シース

BUCK (バック) フォールディングハンター 110 with レザー シース

 

ただし、MDX-01はまるで古いタイプのバックのコピーみたいなデザインで、セイフティーの位置もバックと同じ。その点で「海軍ナイフ」の伝統的なスタイルが失われているのは、非常に残念である。

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