黒色中国BLOG

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なぜ中国は樺太を「元中国領」と主張するのか

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私がツイッターやブログのヘッダー画像として使っている古地図は、1939年に中国で発行された『中華疆界変遷図』という中等学校用の地図である。

中国が現在取り組んでいる領土拡張は、日本から見ると対外侵略だが、中国からすれば、「領土完整」と言って、本来中国領であった場所を取り戻そうとしているだけである。では、本来の「中国領」とはどの範囲なのか。この中華疆界変遷図はその範囲を示している…と見ていいだろう。

赤枠内が本来の「中華」であるということなのだが、北側をよく見ると、樺太が入っている。 百度百科(中国のウィキペディアみたいなの…ここで掲載されている情報や見解は、「中共公認」と見て良いと思う)で樺太(中国語名:库页岛)を調べてみると、

库页岛原本是中国领土。(樺太は元々中国領土である)

…と書いてあるから、たぶんこれは中国の公式見解でもあるのだろう。 それにしても、どういう理屈であろうか。

樺太に対する中国の見解

百度百科に掲載されている理由を手短にまとめると、次のようになる。

1)西漢時代初年に発行された地理書『山海経』に樺太についての記載がある。中国は歴史上最も早期に樺太を知っていた国家である

2)唐代から樺太は中国の管轄下にあり、当時樺太にあった流鬼国(アイヌ族)は唐朝に朝貢をしていた。流鬼国の使節が長安まで来たこともあったらしい。中国は最も早期に樺太を管轄していた国家である

百度百科を読むと、その後、中国歴代王朝の樺太管轄の経緯の詳細が書かれているが、そちらは割愛する。

ちなみに、樺太のロシア語名である「サハリン」は、満州語による元々の島名、「sahaliyan ula angga hada(黑江嘴頂)」の「sahaliyan」(黒)から来ているらしい。帝政ロシアによって、樺太は奪われたけれど、ロシア人は当時の現地の呼び名から取った名称を今も使い続けているわけだ。

それならば、中国人が、「あの島は元々中国のものなのですよ」と言い出しても、特に不思議はない。そう遠くない将来に、中国が「領土完整」の名の下で、樺太の回収工作を始めるようになるのかも知れない。

参考:中国の「領土完整」について

▲中国の領土完整領土拡張については、こちらのまとめで詳しく触れておりますので、ご興味ある方はご参照下さい。

中国はいかに国境を書き換えてきたか 地図が語る領土拡張の真実

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